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第15話 揉んでいいのは揉まれる覚悟のあるヤツだけだ

まず今回だけ試験的に後書きの方へ、使わせてもらったパロディの元作品を一部名前を伏せて載せてみようかと思います。

わかる人は楽しめても、元ネタが知っていなくてはどうしようもない作品だと思っていますので、このように考えた次第です。


もし、何か意見が一つでもありましたら、すぐに対応したいと思います。


それでは長くなりましたが、今回のお話もよろしくお願い致します。

 

「無事で良かった。お怪我はありませんか?」

「う、うむ。助かったぞ、ありがとうなのじゃ」


 そうニコニコと微笑みかける大人の女性。

 神官服というあまりからどのラインが出にくい服装をしているというのに、その溢れ出る気品と色気は1ミリも隠しきれていない。


 むしろ不浄なのはあなたのボディです、と誰もが心の中で思う程には整ったスタイルと顔をしていた。


「パーティーメンバーを助けてくれてありがとうございます! えっとお名前は……?」

「チャペルと申します。よろしくお願いしますね、ティナさん?」

「え? 私の名前……」


 どうやらこちらの事情を知っている様子のチャペル。


「不思議そうな顔をしていますね。でも、誰だってあの街にいればその名前と特徴くらいは、どのプレイヤーだって知っていますよ」

「言わんこっちゃないティナ! 街中で変なこと言ったり変なことやったりしてるから!」

「えぇ、良くも悪くもその噂はかねがね」


 思った以上に有名人であったらしい美女神のティナちゃん。

 それも、その非常に優れた容姿と明らかにレア種族だと分かる装備と連れている召喚獣。加えて一緒にプレイしているメンバー2人も美形ともあれば、今このESO内で話題のトップに上がるのはこの3人だと言うのは間違いないのだそうだ。


「エルフのルナさんに、酒呑童子のホオズキさんですよね?」

「私の名前まで!? 変な噂とか流れてなければ良いけど……」

「妾も名がしれたことよ。ほれ、ルナもしゃっきりとせんか。不甲斐ないのう」

「だ。だってぇ……!!」


 自分がどのように言われているのか、普段一緒にいる2人(と言ってもログイン初日であるが)がアレなのでまとめて3バカだなんて呼ばれていたら軽く鬱になりそうだと不安に思うルナ。


「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。美少女3人組として呼ばれて、男性プレイヤーたちがどうにかしてお近づきになりたいと画策している程度ですから」

「何それ!? チャペルさんよくそんなこと知っていますね!?」


 ニコニコと笑顔を絶やさないまま、次々に色々な情報を齎してくれるチャペル。


「情報は武器です。これがあればどんな戦時であっても、大抵は抗えられます」

「なんか話が物騒!?」


 確かにゲーム内においても情報というのは非常に強い重要な物であるが、戦時という言葉に疑問を持たずにはいられないルナであった。


「それにしても、チャペルさんはどうしてこんな所にいるんですか? まさかソロだったりはしないですよね?」


 助けてもらったのはありがたいが、何故タイミングよく自分たちを援護できたのかを聞くティナ。見た目通りの神官職であればパーティメンバーがいなければ1人で戦う手段もないであろうし、何よりこんな綺麗所を男どもが放っておくわけがない。


 そう思って辺りを見回してみても、仲間と思われるプレイヤーは見当たらないのだ。


「……はぁぁぁぁぁ」

「え、どうしたんですか? そんなため息吐いて、私変なことしちゃいました!?」

「すみません! うちのティナが失礼なことをしたのなら謝ります!」

「パーティの成人代表として謝罪しよう。大丈夫かの?」


 ティナの質問を聞いて急にドヨンとした雰囲気を醸し出すチャペル。それを見て何かやらかしたのかと思い、すぐさま謝罪をする3人であった。


 すると、先程まで笑顔を絶やさなかったチャペルの表情がみるみるうちに黒い感情に侵されていく。


「どうせ私は現実でもゲームの中でもソロプレイヤーですよ。寄ってくる男は皆ダメ男ばかりで運が無いし、かと言って私が積極的になれば相手が引いちゃうし。ならばと女子力をアピールする為に場を盛り上げたり、色々気配りしているはずが一緒に行った友達だけ、ちゃっかりゲットしてるし。挙句、友達には〇〇ちゃんって目立たないよねーとか言われる始末だし。そりゃあんまりガツガツしたら場の雰囲気も悪くなるし、男の子もドン引きするし、だから気を使ってお皿に盛り付けたり、片付けたりしてるのにそんな事言われたら私も殴りたくなりますよ。そして、合コンはダメだと気付いて婚活パーティに行ったのは良いけど、声を掛けてくるのはオヤジか冴えない男の人ばかり。別に見た目だけで判断するような面食いでもないはずなんだけど、誰も下心見え見えで親になってくるし。親からは孫はまだかと急かされて、その都度喧嘩しちゃうし。叔母にお見合いを勧められて、じゃあ一回くらいならと行ってみてやって来たのは長身イケメンの御曹司で、人当たりも良くて優しいからこの人ならいけるかも!? と思って後日また会いましょうねと約束したら、急に電話をどこかにかけて誰かと話し出して、聞いたらママにその日に私と会っても良いかという確認を取るマザコン野郎でめちゃくちゃゲンナリしましたよ。職場ではエロ課長からの毎日のセクハラとモラハラ。そして私の欲は貯まるばかり。どうせ夜の方もソロプレイばかりですよ私なんて。たまにはCPUと遊んだりしますけど、やっぱりマルチプレイじゃないと発散されませんよ!! あぁぁ~! 誰か私をもらってくださぁぁぁぁぁいぃぃぃ!!! こんな生活はもう嫌なのぉぉぉ!!!」


 急に早口ノンストップで愚痴を吐き出したチャペルは、最後には天高く自らの心の叫びをあげた。


「いぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁなのぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

「チャペルさん落ち着いて下さい!!」

「無駄じゃルナ! 今のチャペルはヒステリックモードになっておる。周りの声は何も届かないし響かないぞ!」


 気品溢れる大人の女性として、憧れの感情を持っていたルナであったが、目の前で髪の毛を掻き毟りながら叫声をあげるチャペルを見て戸惑いを隠せないでいる。


「ど、どうしよう……?」

「私に任せて下さい」

「ティナ!? な、何を!?」


 ティナがスッと前に出て、完全に我を忘れているチャペルの元へと向かっていく。


 もみもみっ!


「何やってんのティナぁぁぁ!?」

「治療です!」


 何か策があるのかと思い、ティナに任せた私がバカだったと後悔するルナだが時すでに遅し。ヒステリックモードとなったチャペルは何をしでかすかわからない。


 もみもみもみっ! ぎゅーっ!


「あふんっ……!」

「き、効いてる!?」


 今度は甘い嬌声をあげるチャペル。

 そんな彼女を見ていけると思ったのか、ティナの手つきは更にいやらしく動く。


「いやぁっ……」

「ぐへへ」

「あぁ、あまりの揉み心地にティナの中の親父が出てきてる!?」


 チャペルの反応と触り心地によって気分後乗ってきたティナが更に調子に乗ってあらゆる所をまさぐる。


「そろそろ止めさせないと倫理的によろしくない……!」

「らめなのじゃあぁぁぁ!!」

「ホオズキまで何を言ってるの!?」


 見た目的にアウロリに限りなく近いホオズキがそんなことを言ってしまうと、いよいよ全年齢対象作品として成り立たなくなってしまう。何故かそう頭の中に浮かんだルナがこの場を鎮める為に出した答えとは……!


 もみもみもみもみもみっ


「あぁルナちゃん! そんないきなりだなんてっ!?」

「お願いその手を止めて! チャペルさんの精神ライフはもうゼロよ!!」


 そう彼女のたわわに実るすいかを揉みしだきながら叫ぶルナ。

 傍から見るとなんという百合空間であろうか。どこかで鼻血を吹き出す男性プレイヤーが見えた気もする。


「や、やぁぁ……やめてくださぃっ!」

「揉んでいいのは揉まれる覚悟のあるヤツだけなんだよぉぉぉ!!」


 もうヤケクソになってしまった親友に為す術もないティナ。

 最早ルナがヒステリックモードに近い。


「いつもいつも振り回されてぇぇぇ!!! 少しはツッコミスキルが手に入ってこのゲームの中だけでも大人しくさせることが出来ると期待してたのに! 全然使い物にならないじゃないのよぉぉぉ!! いぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁ!」

弐号機(ルナ)が暴走しおった! もう手がつけられんぞ!? この状況……一体どうすれば!?」


 これまでボケにのみ回ってきたホオズキがこの場を御せるはずもなく、ただオロオロとしていたその時。


「そこまでです!」


 と、凛々しい静止の声が聞こえる。

 どうやら正気に戻ったらしいチャペルが、今度は逆にルナを宥めにかかる。


 「トウッ!!」

 「おぉ! なんだかチャペルが70年代アニメ主人公のような掛け声を出しながらジャンプしてきおった!」


 すると、優しくおおらかにツッコミを入れてくれる役だと思っていたチャペルと、おふざけのじゃロリ鬼っ娘の役割が完全に逆になってしまっているカオスな状態になってしまう。


 「おふざけは許しまへんでぇ!!」

 「何か魚雷と食堂のおばちゃんが混ざっておるぞ!?」


 どこぞのボケ殺しと、忍者学校の食堂のおばちゃんが融合したかのような発言をするチャペル。急な変わりように驚きながらも、ルナ以上に詳しい解説を入れたツッコミをするホオズキであった。


 「悪即斬!」

 「やめるのじゃチャペル! やっとヒステリックモードが収まったかと思いきや、あれ以上にぶっとんでおるぞ!?」


 怒涛のパロディネタ発言に、ホオズキはもう手が回らない。

 この場は非常にカオスなものとなっている。


 「もうやめてなのじゃあぁぁぁ!! 妾が謝るからこの場は締めさせてくれぇぇ!! 終わり方が分からなくなってくるのじゃぁぁ!!」


 鬼っ娘の心からの叫びが辺りに響き渡る以外は、ヒステリックな彼女たちの奇声が聞こえるのみであった……。


 それから暫くして不憫に思ったプレイヤーたちが、事態の収束に手を貸してくれたのだという。


読んで頂きありがとうございます。

もし気に入って頂けたらブックマーク、ポイント評価、感想等を貰えると舞い上がります。

よろしくお願い致します。


【今回の使用した元作品一覧】

・遊〇王

・コードギ〇ス

・エ〇ァンゲ〇オン

・ボボ〇ーボ・〇ーボボ

・忍たま〇太郎

・るろうに〇心

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