白米を食う
「【白米の炊き上げ、ミルフィーユをふんだんに添えて】でございます」
完全に従順な奴隷と化したエイミーが出す米を食べながら、俺は考えごとをしていた。
エイミーに拾われてから3ヶ月、俺はLv20にあがっていた。
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ダークネス=エルフ
ヤマダ=ササキ (0)
Lv: 20 / 20
HP: 1 / 1
MP: 40 / 20+20=40
攻撃力: 5
防御力: 6
魔法攻撃力: 5
魔法防御力: 4
【スキル】
・咆哮
・洗脳
・自動攻撃
・テレポーテーション
【称号】
なし
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Lv20になったからといって、ステータスがものすごく変わるわけではない。これでは満足に立って歩くこともできない。歩いて転んだら死ぬのは変わっていない。
現代にはやく帰りたいものだ。
とりあえず現代に帰るにしても、莫大なMPは必須だ。そのためにも、一刻もはやく世界征服をしなければ!!
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世界征服の一環として、エイミーを連れて、近くにあった田舎の村にやってきた。
「え、え、え、え、えええ、エイミー様!?まさか!!もしやあなたは人間であるあの伝説のエイミー様では??」
「なんだこいつ」
首輪をつけたエイミーが村人たちからもてはやされているのを見て、俺は村人に話しかけた。
「エイミーは有名なのか?」
「は、はい!畏れ多くもエイミー様は、過去数百年間に渡って人類を危機に陥れたサンダーバードの群れを一掃したことで、私達からは神として慕われているお方なのです……」
「エイミー、お手」
「わんっ♡」
「あ、赤ちゃんがしゃべってる!?」
村人からひととおり情報を聞き出すと、俺はこの村を牛耳っている国とやらは容易に征服できそうだなと思った。とりわけエイミーの威光みたいなものがあるから、もし暴動とかが起こっても鎮圧とかも簡単そうだ。
というわけで俺はとりあえず村を制圧することにした。
【スキル「恐怖」を使用します】
「ぎゃあああああ!ぎょええええええ!!しぬうううう!!しんだああああああ」
「やめてくれえええええええ!娘はいくらでも渡すから俺は助けてくれエエエ」
「それはあああああああああ!あああああああ!」
反抗分子は全員エイミーに処刑させ、村を制圧すると、村人たちはずいぶん俺に怯えていた。
「悪魔の子じゃ、悪魔の子じゃ」
「魔法省のエリートでもあそこまで悪魔的ではないわ……」
「諸君!」
「「「びくっ!!」」」
「そんなに怯えなくてもいい。俺は自分に従うものにはとても優しい。これから俺は世界征服を行うつもりなんだ。だから諸君らにはその手伝いをしてもらいたい」
「「「わかりました!!」」」
「そうと決まれば修行だ!」
「「「はいっ!!!」」」
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「ぎゃあああああ!ぎょええええええ!!しぬうううう!!しんだああああああ」
「やめてくれえええええええ!娘はいくらでも渡すから俺は助けてくれエエエ」
「それはあああああああああ!あああああああ!」
阿鼻叫喚の悲鳴が1年ほど続いたあと、俺は俺のための俺の軍隊を入手することが完了した。