後編
「いでよ!
暴露ロボ!」
やたら、派手な巨大ロボが現れる。
「いでよ!
大忍者!」
シノビンジャーも、ロボを呼び出す。
「我々を、パワードレンジャーのような脳筋や、カクスンジャーのような豆腐メンタルと一緒にするなよ。」
ガツンガツンと、二体のロボがぶつかる。
そんなときだった。
巨大なブラキオサウルス型の、ロボットが、歩いてくる。
「ブラキさんだ!」
ブラキさんと呼ばれたロボットは、巨人へと変形する。
「完成!ゴッドブラキ!」
ゴッドブラキのコックピットにいるのは、トリノ会長だった。
バキッ!
ゴッドブラキの張り手が、暴露ロボのコックピット付近に、炸裂する。
「へぶっ!?」
暴露レンジャーは、いきなりの攻撃に面食らう。
「君らの欲しいモノを、コックピットに置いた。
閲覧してくれたまえ。」
ゴッドブラキは、ブラキさんに戻る。
「シノビンジャー。
任務ご苦労。
本部に戻ったら、弁当とエナジードリンクが、支給されるぞ。」
「やった!」
「会長、話せるぅ!」
ズシンズシンと、地響きを立てて去っていく、ブラキオサウルスを見て、アバクンジャーたちは、少し、呆然としていた。
自分たちのシートには、USBメモリーがある・・・
「さて・・・」
変身を解き、本社のパソコンにUSBメモリーを差す赤恥。
すると・・・
「ま・・・まさか・・・」
トリノ会長のデータには、違いなかった。
しかし・・・
DNAデータだったのである。
こんなもの、全部読み取るのには、スーパーコンピュータで何日かかるだろう・・・
生物学者なら、喜んだろうが、彼らは「ジャーナリスト」。
はっきり言って、どうでもいい。
「くそっ!」
腹が立って、データの最後の行を見る
。
そこには、「このデータは、全閲覧後、自動的に消滅します。」の文字が・・・
「「「「「いっ!?」」」」」
五人は、身構えた。
すると・・・
パソコンが、砂のように消えていくではないか!
「あーっ!
高かったのに!」
「バックアップは!?」
「ないってば!」
ちょうどそのころ、トリノ会長はシャンデリラやラッキーロと、宴会をしていた。
「しかしトリノ様。
よく、「消える」のを、おもいつきましたねえ。」
ラッキーロが、「でぶたっち」の新刊を読みながら言う。
「フフフ・・・
爆発では、芸がなかろう。
それに、奴らはパソコンごと仕事のデータの大半を喪ったはずだ。」
さて、会長がヤヨイに命じたことは、それだけでなかった。
なんと!
アバクンジャーの仕事の手口は、合法非合法いろいろ・・・
そのデータ全てが、全マスコミに流れていたのである。
「匿名」で。