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絶望から魔族の王へ  作者: キラ
序章
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桜 2

茜様と村まで歩き出してから、一時間程経ったぐらいでしょうか。

茜様が魔物と魔族の違いについてと魔王レオ様のことについてをお聞きなされたので答えると、一度で納得して頂けました。

やはり茜様は賢く、聡明でいらっしゃる。

「桜ちゃん、ありがとう。 知りたい事が大分知れて嬉しいよ。」

茜様が私の頭を撫ぜながら、そうおっしゃいました。

私は、茜様にお褒めいただいた事は勿論の事、頭を撫ぜていただいた事がとても嬉しく、いつの間にか笑っていました。

とても幸せな時間でした。

「桜! 伏せろ!」

と声が聞こえ、声が聞こえた方とは逆に茜様が吹き飛ばれてしまいました。

どうしようとあたふたとしていると、声が聞こえた方から、いかずちお兄様が歩いてこられました。

「桜、心配したんだぞ! それよりも桜を助けてくれたというオーガは一緒ではなかったのか? 俺の可愛い桜を一人で帰らすなど許せんな。 桜、その者の所まで連れていってはくれぬか?」

そういえば 出逢った時に握っていたバンダナは汚かった様で捨てていましたが今朝、茜様は角に髪がかかり角が見えにくい状態でした。

そんな事よりも。

「雷お兄様! な…」

「雷兄。 一様感謝はしないといけません。それに桜は、私のでもあります。」

ほむらお兄様まで…」

「当たり前じゃないか、桜が人間に誘拐されていたのだからね。 しかも、また人間に誘拐されそうになっていたではないか。」

「ですから!! お兄様方! 先程、お兄様方が吹き飛ばしになられた方が私を助けていただいた方なのです!」

「それは、本当か!」

「事実なのかい?」

「はい。 紛れもなく本当の事です。 なので茜様がお戻りになられたら、すぐに謝って下さい。 茜様は、お兄様方とは比べ物にならない程お強いですので。」

「桜、それは聞き捨てならんな。」

「幾ら何でも、それは言い過ぎだと思うよ。」

「お兄様方… 」



目視できる範囲に茜様が見えました。

それから、すぐに私達の近くまで来られました。

しかし、いつもの優しそうな表情とは裏腹に危ない笑みを浮かべている。

お兄様方が危ない気がしてきました。

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