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魔女だったあなたへ  作者: マルタ
番外編
8/9

チェルノの心中騒動

このことを知っている人は今ではどれだけいるのでしょうか。

少女の共感性は高く、ときに共に死ぬことを選ぶほどと知ったのは大人になってからですが、そのことを体感したのはずっと前、わたしが中学生のときでした。

その日、夜遅く学年主任の先生から家に電話がありました。

曰く、チェルノと同級生のМの居場所を知らないか?とのことで、この二人の行方がわからなくて困っているようでした。

のちに、二人は、手に入るだけの睡眠薬をありったけ飲んで死のうとしているところを駅で見つかったということでした。二人とも無事でした。

正直わたしには意外な組み合わせでした。Мとチェルノはそれほど親しいという印象はなく、顔を合わせれば話す程度という認識でした。チェルノが道連れに選ぶならウィズあなたの方がよほど親しいと思ったものです。

当時チェルノはあることで悩んでいたのですが、Мの方に死ぬ理由が思いあたらず、なにか同情のような強い感情がそうさせたのかと思いました。

しかし、どういう事情があったにせよ、少女二人の決死行は失敗に終わり、翌朝には二人は何事もなかったように登校しました。

Мの方から、わたしへなにか探りのようなものがありましたが、わたしが「知らない」と答えると話はそれで終わりました。

二人はその後、その話はすっかりないものとして卒業まで過ごしました。

傍目にはそんなだいそれたことをしたなんて想像もつかないほど最後まであっさりした関係のままでした。


これもウィズ、あなたは知らないことと思います。あなたのところへはなぜか先生から電話が行かなかったようですから。

以前にわたしが書いた通りチェルノはウィズのことを特別に好いていたと思うのですが、あのとき道連れに選ばなかったのはなぜかとときどき考えます。

チェルノは自分が消えたとしても、あなたには生きていてほしいと思ったのかもしれません。

わかりません、もはやたしかめるすべもないことです。

今はみんな大人になって生きていてほしいと思うだけです。


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