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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
Episode6ウルフ王国結婚狂騒曲編

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14:ベリルちゃん!?

謁見の後は、夕食会だった。

これは……ものすごいスケールだ。


ジャック国王は、ジュリア王妃との間に、16人の子供がいた。さらに側妃が三人いて、合計56人の子供がいた。そして72名の子供のうち、既に成獣となり、結婚している者もいた。さらにジャック国王には孫もいて……。王族だけで軽く100名以上いる。


そこに5つの有力ヴァンパイアが加わって着席をしていた。


しかもこの夕食会は、それぞれの三騎士や連れている召使いの同席も、特別に許されている。


だからもうとんでもない人数が、この大広間にいるわけで。

とてもではないが、名前と顔を覚えきれそうにない。


その結果、美味しい料理の数々でお腹も一杯になったが。

同じように沢山のライカンスロープを紹介され、頭の中も満腹になっていた。


そんな状況で夕食会が終わりに近づいた時。


隣に座るベリルが、そっと膝の上に置いていた俺の手を握った。


「拓海、大丈夫か? 兄上とバーミリオンは社交も兼ね、隣室に移動してワイン片手におしゃべりタイムになる。だが私達は、無理してそれに出る必要はない。なにせ明日から一週間、毎日結婚式に出席する。社交はそこでも十分できる。今日は移動もあったし、部屋でゆっくり休むので問題ないが」


「……本当はベリルも社交をした方がいいよな? 俺のせいで部屋に戻るのは……」


「そんなことはない。今日、無理をする必要はない。私は明日からのことを思うと、部屋に戻りたいと思っている」


ベリルが俺の手をぎゅっと握りしめた。


……ベリル!


「……じゃあ、部屋に戻って休むのでもいいか?」


「無論だ」


ルビー色の瞳を細め、微笑むベリルは本当に美しくて。そして俺の気持ちを汲んでくれる優しさに感無量になる。情報過多と満腹で、もう部屋で休みたいと思っていた俺は、肩の力が抜け、安心する。


こうして夕食会を終えると、部屋に戻るため、移動を開始した。


「まあ、ベリルちゃん!」


ベリルちゃん!?


驚いて振り返ると、そこには……。

ベリルは今、美少女に見えた。でも美女と呼ばれる姿になるとしたら、こんな姿では!?と思える女性が、こちらを見て手を振っている。


つまり、ベリルと同じ髪色と瞳の色、そしてレモンイエローのイブニングドレスを美しく着こなした女性が、そこにいた。


「ミランダお姉さま!」


ベリルがミランダという名の女性の元へ、駆け寄る。


すると俺とベリルの後ろについていたヴァイオレットが、ミランダのことを教えてくれた。


「ロードクロサイト様の奥方アンデシン様の実家である、ジョンブリアン家のミランダ様だ。ベリル様とは幼い頃から仲がいい。ミランダ様は、ジョンブリアン家の次期当主と言われている」


すると同じくキャノスがこう捕捉する。


「ジョンブリアン家は女系の一族で、男子になかなか恵まれない家系と言われています。ただ、産まれてくる女子は皆、美しいので、『輝きの乙女の一族』と言われているのです。ベリル様のお美しさは、ジョンブリアン家の血筋ゆえとも言われています」


さらにシナンまでこんなことを言う。


「『輝きの乙女の一族』と言われるジョンブリアン家に加え、レッド家は魔力が強い一族。強い魔力を持つ美しいベリル様は、ジョンブリアン家とレッド家の血筋が生み出した、まさに最高傑作のヴァンパイアということだ」


そして最後にリマがこう締めくくる。


「そんなブラッド国の至宝であるベリル様を、なぜか拓海が射止めたと」


「リマ、私はベリル様が拓海を選んで正解だと思っていますが」


「そうだぞ、リマ。拓海様はああ見えて、男の中の男だぞ」


「な、キャノス、シナン、何なのよ! もう、知らないっ!!」


リマがヴァイオレットに駆け寄り、キャノスとシナンが「やれやれ」と呟いたところで、ベリルがミランダを連れこちらへやってきた。

お読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『な、なんて粒ぞろい。』

です。

拓海は誰に反応したのか?


それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています!!

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