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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode1】死亡フラグ遂行寸前編

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45/547

45:水着姿の美少女

それから3日後。

俺たちは別荘にやってきた。


ヴァイオレットから聞いたのだが、婚約者候補は一週間前からここに滞在しており、俺たちが最後にやってきた形だった。


別荘の敷地に入った瞬間、馬車の中にもわっとした空気が流れ込んできた。


馬車が進むにつれ、じわっと汗が出てきて、俺は外套を脱いだ。


高校の夏服、すなわち半袖開襟シャツ、そして生地が薄い夏用の制服ズボン姿になった。


馬車を降りると、先に到着して準備を進めていたアレンが駆け寄り、部屋に案内してくれた。アレンは水色に花がデザインされた、アロハシャツのようなトップスを着ている。足元も膝までのズボンで、タイツもはいていない。


案内された部屋は、普段過ごす部屋と全然違っていた。


置かれているのは籐の家具で、ソファ、一人掛けの椅子、ベッド、机が配置されている。


天井では木製のシーリングファンも回っていた。


一面が窓になっており、そこから庭やプールにいけるようになっている。


「今、ウェルカムドリンクをお持ちしますね」


アレンはそう言うと部屋を出て行った。


と思ったらドアが開き、俺が驚いて振り向くと、そこには見知らぬ少女がいた。


「⁉」


いろいろな意味で驚いた。


まずはその姿。


これからプールに向かうつもりなのだろうか。

その少女は水着姿だった。

しかもビキニ。


綺麗な水色のグラデーションのビキニトップスの中で、形のいいバストが揺れていた。羽織っている薄手のパーカーの裾の辺りでは、ビキニボトムスがチラチラと見えている。短パンをはいたりせず、パレオを巻くこともなく、太股から下は見事にむき出しになっていた。


な、なんて刺激的な姿。


しかも、その少女はかなり可愛い顔をしていた。

水色の髪はツインテール、瞳は綺麗な青。

ここでの滞在期間が長いのか、肌はほんのり日焼けしていた。


次に、なぜ、突然俺の前に現れたのか、だ。


「みーつけた! ベリルお姉様の見習い騎士さん! あなた魔術が効かない体質(ノー・ダメージ)なんでしょ⁉」


そう言うとなぜか俺に抱きついてきた。


体に押し付けられたバストの感触に俺は我を忘れそうになったが、すぐに気持ちを引き締め、少女を引き離した。


魔術が効かない体質(ノー・ダメージ)のことを、開口一番で触れると言うことは……。


「まさか、お前、『ザイド』の一味か⁉」


俺は腰にある剣に手をかけようとした。


「うわあ、拓海様、ストップ!」


ドアが開いたままだったので、中の様子を見たアレンが慌てた様子で俺を止めた。


「アレン……」


とりあえず剣から手を離した。


「こちらはクラウド家のクレメンス様の妹君のアンナ様です」


⁉ そうだったのか。


「アンナ様、こちらはレッド家のベリル様付きの特別騎士見習いで……」


「知っているわよ」


アンナはアレンの言葉を遮り、話し始めた。


「だって、アンナはあの日、拓海様のお姿をしっかり見ましたもの。本当に、素敵な騎士ナイトでした。ベリルお姉様のことを身を挺して守ろうとするお姿。とても立派でした。しかも希少な魔術が効かない体質(ノー・ダメージ)。ずっと、ずっと、お会いしたかったのですよ」


アンナは俺を見てニッコリ笑った。


「見ての通り、アンナ様は拓海様のファンのようです」


アレンがそう口にするとアンナは……。


「ええ、今はただのファンに過ぎません。でもアンナはお父様に一生懸命頼んでいるのですよ。拓海様の婚約者になりたいと」


「え!」「えええ」


アレンと俺の声が重なった。


本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは『熱烈に女子から言い寄られる』他2話です。

それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています‼

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― 新着の感想 ―
アンナちゃんはいくつ?240歳くらい? ひょっとしたらアンナちゃんの登場で、 ベリルお姉様の恋心に光の着くのかしら 楽しみだわ キャッ(◍˃ᗜ˂◍)
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