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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode5】ポリアース国聖女降臨編

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71:ちょっとだけ、二人で話す時間を

きっとそろそろ帰るのだろうなと思ったタイミングで、俺はトイレに行くことにした。


するとシナンも俺の後をついてくる。


「……もしかしてシナンって、トイレも俺の護衛でついてきてくれているのか?」


「勿論だ。ベリル様もトイレに行く時は、必ずヴァイオレットがついていく。護衛がつくとはそういうことだ」


なるほど。

トイレまで……。

でも俺はまだしもベリルともなると、いつ何時狙われるか分からないからな。


そんなことを思いながらシナンと共にトイレに向かい、用を終えてトイレを出ると……。


ばったりノエルと会った。


「あ、ねえ、拓海くん」


ノエルが周囲を気にしながら声をかける。


「?」

「ちょっとだけ二人で話す時間、もらえるかな?」


そう言ってチラッとシナンを見る。

シナンは心得たという顔になり、指をさす。


「そこに階段の踊り場があります。俺が見張っておきますからどうぞ。でも短時間で頼みますよ」


ノエルはシナンに「ありがとうございます!」と言うと、俺の手をひいて踊り場へ向かう。


「どうした、ノエル?」


ノエルはまず封筒を取り出した。


「ここの住所と私のメアドを書いてあるから」

「!」


そっか。

連絡先の交換。


「ありがとう、ノエル。婚儀の招待状、必ず送るよ」


ノエルは「うん、楽しみにしている」と笑顔になる。そして……。


「拓海くんとの悪魔祓いの対話も、もう終わりだね。今日やった方法でダメだったらって、第二弾、第三弾も用意していたのだけど、使わずに済む」


「!? そんなに用意していたのか?」


「まあ、パパの職業が牧師だったから。そういう映画はつい見てしまうというか」


意外だった

ホラー映画とか、見るからに苦手そうなのに。


「ともかく、結局、私は役立たずで終わったけど……。ただ、久々に元いた世界の人と話せて、ホント、嬉しかった」


「それは俺も同じだよ。俺はまだこっちにきて日が浅いけど、ノエルはもう5年だろう? よく一人で頑張ったと思う」


「うわー、そんなこと言われると泣きそうになる」


ノエルは困ったように笑い、でもすぐに真面目な顔になった。


「……拓海くんと再会して、悪魔祓いの対話をして、そして今日……。あれは拓海くんではなく、モールだったのでしょう? どうしてそんなに頑張るのかと私に聞いたのは?」


そうだ。

そうだった。

モールの奴、ノエルを正妻に、ベリルを愛妾とか、とんでもないことを言い出して……。


「あれは本当にごめん」


「ううん。あやまらないで。おかげで気づくことができたから」


「?」


ノエルは「てへへ」という感じで頭を掻く。

本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『アオハルだな』

『それを我に問うか、拓海』

です。

ノエルは健気だな~。


それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています!!

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