57:美少女で、聡明で、エッチ
「しかし」
ベリルがすっと伸ばした手を寝間着の隙間に差し込み、脇腹に触れた。
くすぐったいのと、なんだかドキッとして、息を飲む。
「魔術円に聖水をかける……となると、しばらくキスマークは禁止だな」
「……! でも最初に魔術円を確認した時、もうキスマークはノエルに見られている」
「……そうか。……私は気にしないが、拓海は恥ずかしくはないのか?」
それは……。
見られた瞬間はめっちゃ焦ったし、動揺した。
だが……。
「それが、ノエルは俺が未だに誰かと喧嘩して、痣でも作ったのかと思ったらしく……。心配された」
「……? キスマークと分からなかったということか?」
「うん。打ち身か痣かと思ったみたい」
「……初心だな」
いや、ベリル。
ベリルこそ、本来だったら深窓の令嬢で、箱入り娘で、キスマークなんて知らないはずだ。キスマークをつけるなんて発想、ないはず。
まったく、どうしてこうもベリルはエッチになってしまったのだ?
こんなに美少女で、聡明で、エッチだなんて……最高過ぎるだろう!!
「うん、どうした拓海?」
「……ベリルのキスマークが欲しい」
「だが明日も服を脱ぐのだろう?」
「どうせノエルはまた打ち身だと思うよ」
ねだるようにベリルを抱き寄せる。
「ノエルに心配をかけるのはよくない。一か所だけだ。拓海」
そう言うとベリルは軽々と俺の体を回転させた。
「!?」
寝間着を持ち上げたベリルは……。
背中に唇を這わせた。
……!
その瞬間、信じられない程ゾクゾクして、甘美な痺れが走った。
嘘だろう!? 背中だぞ、背中。
背中に――
ベリルが背中にキスをし、舌が肌に触れた。
「……!」
思わず声も漏れるし、右手で枕をギュッと掴んでいた。
な、な、背中なのに……!
「あっ」
肌を吸われた瞬間、力が抜ける。
嘘だろう……。
背中って……、背中って……。
「これならノエルも気づかないだろう」
ベリルは寝間着を戻し、寝る体勢を整えている。
「拓海、寝るぞ?」
頬が赤くなっていると自覚しながら、ベリルを上目遣いで見る。
「!? 拓海、どうした、急にそんな顔をして……」
「ベリルが背中にキスをするから……」
「そんなに背中が良かったのか?」
返事の代わりにベリルを抱き寄せる。
本当にベリルは深窓の令嬢で箱入り娘のはずなのに。
エッチ過ぎて最高!!
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本日もゆるりとお楽しみください。
2話目は8時台に公開します。






