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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode5】ポリアース国聖女降臨編

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38:半信半疑

悪魔祓い。


それは元いた世界で、映画で見たことがあるが、とても自分ができるようなものではないと分かっていた。だから当然、それはグレゴウス教皇とハネス大司祭に伝えている。


何より悪魔に憑依された人の姿が、映画ではとても恐ろしい姿で描かれており、自分では対応できないと思った。


だが……。


グレゴウス教皇は俺達に言ったのと同じことをノエルにも話した。


「我々が行う悪魔祓いは、基本が対話です。憑りついた悪魔の名を聞きだし、何のために憑りついたのか、何をしようとしているのか。それを聞きだし、その企みは実現しないこと、しゅはその企みを認めないことを教えます。そしてその体から去るように命じます」


本当にそれだけなのか。

半信半疑だった。


でも「一度でいいから、試して欲しい」と請われ、グレゴウス教皇とハネス大司祭立ち合いの元、悪魔祓いを希望する若い女性と会うことになった。


映画のシーンが思い出され、ノエルは戦々恐々だ。


しかし。


その若い女性は、暴言を吐いたり、暴力振るったり、突然叫んだりすることもない。


ただ、落ち着きがなく、常にソワソワしていた。

そこで根気よく対話を続けることになった。

対話を初めて一週間。

その女性は悪魔と思われる者の名をノエルに明かす。

さらに一週間後、その女性で何をしようとしているのかも、打ち明けたのだ。


ノエルに明かされた名前と企み。

その名が本当に悪魔なのか、悪魔がしようとしている企みなのか、ノエルに分からない。


でも、その若い女性は婚約者から突然婚約破棄され、とても傷ついていた。


彼女から婚約者を奪った女のことを恨んでいた。

だから。

悪魔がとりついたその若い女性は、婚約者を奪った女に復讐をしようとしていた。


その復讐を企みとして、ノエルに明かしていたのだ。

そしてノエルは、グレゴウス教皇に聞いた通り、その女性に対して告げた。


その企みはしゅが知るところとなった。

その企みをしゅは認めることはないと。

さらにその体から去ることをしゅが命じていると伝えると……。


若い女性は落ち着きを取り戻した。


表情も穏やかになり、その後の対話でも悪魔の名が出ることはなく、企みのことを口にすることもない。


これで終わったのだろうか? 悪魔祓いはできたのだろうか?


ノエルがグレゴウス教皇に尋ねると……。


「成功です。悪魔は去りました。あの若い女性は、もう婚約者を奪った女性に復讐をすることはないでしょう」


そう告げられて初めて、ノエルは悪魔祓いが成功し、終わったことを実感する。


できないと思った悪魔祓いは成功した。

以後、ノエルは聖水薬と万能膏ばんのうこうによる手当と人生相談。

たまに持ち込まれる悪魔祓いに対応するようになった。

本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『瓢箪から駒が出る』

『近所に住んでいるお姉さん』

です。

ノエルが聖女になった理由が明らかになったが……。


それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています!!

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