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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode5】ポリアース国聖女降臨編

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34:これからが本番だ

スピネルから小さな教会と聞いていたが、俺からすると十分な広さに感じる。


しかも碧い教会という名で呼ばれるのが納得の秀麗な作りだ。


祭壇まで伸びる通路、そして天井と壁の一部が美しい碧い色をしている。柱と壁は白で、そのコントラストも実に美しい。


祭壇のすぐそばの長椅子に案内され、俺、ベリル、ヴァイオレット、シナンで腰を下ろす。その後ろの席に、キャノス、リマ、スピネルが座った。


ハネス大司祭は祭壇の前に立ち、聖騎士がその左右に三人ずつ待機した。


「ブラッド国には宗教がないとお聞きしています。ただ悪魔祓いはこのポリアース国において、宗教の中の一つの儀式。ついては我々が信仰するしゅについて少し知っていただくために、礼拝をこれから行いたいと思います。堅苦しく考えていただかなくて結構です。一つの体験として経験していただければと思いますので」


ハネス大司祭の合図で聖歌隊が入場し、俺達にはこれから歌う賛美歌の歌詞が書かれた羊皮紙が配られた。そして全員起立して、賛美歌が始まる。


もちろん賛美歌なんて初めて聞くし、歌詞も初めて耳にするものだ。


だがその澄んだ歌声、音色に鳥肌が立ち、自然と厳かな気持ちになる。


続いてハネス大司祭による聖書の朗読が始まった。

ハネス大司祭の声はよく通る声で、知らない聖書の話も、頭の中にすんなり入ってくる。


特に印象に残ったのは「恐れることはない。わたしはあなたと共にある」「わたしの救いの右手であなたを守る」この二つのフレーズで、これから悪魔祓いを受けるにあたり、しゅの力を信じたい気持ちになっていた。


その後は、配布されていた羊皮紙の祈りを唱え、ハネス大司祭の話を聞いて終わった。


礼拝が終わると、なんだか気持ちがさっぱりし、心が洗われたような気持ちになっている。もうこれでモールは俺の中からいなくなった、それぐらいの気持ちになってしまうが……。


これからが本番だ。


「それでは癒しの聖女をお呼びします」


ハネス大司祭の言葉に背筋が伸びる。


扉が開く音がして、聖女が入場してきたのだと理解した。


癒しの聖女。

どんな女性なのだろう。

ちょっと緊張するな。


教会の中は、移動する癒しの聖女の衣擦れの音しかしない。

静謐な雰囲気の中、ついに癒しの聖女の姿が目に入る。

セレストブルーのフード付きのウールのロングケープ。

フードを被っているので、顔は良く見えない。


ハネス大司祭がいる祭壇にのぼり、振り返ったその顔を見た瞬間。


えっ……。


思わず声を出しそうになり、慌てて口を手で押さえた。

本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『ど、どうして……。』

『この名から解放されたい』

です。

いよいよ儀式開始?


それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています!!

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