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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode4】デスヘルドル波乱の予感編

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75:いつ、誰に、つけられた?

「べ、ベリル!?」


「もし魔力が弱まっていたら大変だ。確認させてほしい。吸血はしない。拓海は睡眠不足で疲れているだろうから。すぐに終わる。終わったらもう寝よう」


あっという間にボタンをはずされ、肩と胸が露わになる。

すぐに終わらせるというから、速攻で魔力の注入が始まると思ったが……。


ベリルが胸の辺りを見て、動きを止めている。


「ベリル……?」

「これは……」


ベリルの細い指が伸び、左胸の肌に触れた。


……!

ただ指で触れられただけなのに、心臓がバクバクし始める。

ベリル……。

そう思いながらベリルが触れる胸の辺りを見た俺は。

甘い気持ちが吹き飛んだ。

なんか、肌が赤い!?

ベリルが俺をお姫様抱っこし、そのままバスルームへ向かった。


すぐさま鏡の前でおろされる。


「拓海、こんなもの、いつ、誰に、つけられた?」


左胸にうっすらと紋章みたいなものが浮かんでいる。

記号のような文字が書かれているが読めない。

マークのようなものもあるが、それがマークなのかも分からなかった。


本当にいつの間にこんなタトゥーみたいなものが俺の胸に?

改めてその紋章を見る。

そんなに大きなサイズではない。

なんというか、うずらの卵ぐらいの大きさ。

……うずらの卵。

赤いアベンチュリン?


「ベリル! 俺、多分、この辺りに拾った赤いアベンチュリンをしまっていた。フロックコートの内ポケットに」


「それは宝石だろう? ……そうか。魔法発生装置――魔法石だったのかもしれないな」


!! 魔法石。

その可能性は全く考えていなかった。


「スティラは魔法使いだ。スティラが作った魔法石が国境付近のあの場に落ちていた。そしてもしかすると、その魔法石が発動し、拓海は突然怪力になり、魔術が使えたのかもしれない」


「そうか。あ、でも俺、呪文は唱えていない」


「名前を付けて呼べ、と言われたのだろう? それが呪文だったのかもしれない。その呪文により、何かが召喚され、拓海の中に一時的に宿ったのかもしれないな。拓海はその者にモールという名をつけたが、そのモールが怪力を使い、魔術を使った。しかし魔法石の効果は一度きりだ。だからその力を使い終えたことで、モールも消えた」


なるほど。

思いがけず、謎が解けた。


「しかし、通常は魔法でも魔術でも、声に出しての詠唱が必要となる。頭の中で唱えて発動する魔法発生装置があれば、私も欲しいぐらいだ。今回魔法薬で声を封じられ、魔術が使えなくなり、難儀したからな」


「そうか……。それはキャノスに後で確認か?」


「そうだな。キャノスも今は休んでいるはずだ。起きたら聞いてみよう」


そう言った後、ベリルは独り言のように呟く。


「それに魔法石を使い終わった後、それが姿を消し、こんな紋章のような形になるのか、それも知りたい」


だがハッとすると、ベリルは俺の手を取り、バスルームを出た。


「すっかりおしゃべりが過ぎてしまった。拓海、私達も、休もう」


「そうだな」


寝間着のボタンをとめ、そのままベッドに横になるが。

全然眠くない。


「……ベリル、魔力の件、確認しないでいいのか? というか、俺、目が冴えちゃって……。そんなことにベリルの魔力を利用していいか分からないけど、その、眠らせて欲しい、かな」


最後の方は遠慮がちになり、声が小さくなってしまう。


「拓海のために魔力を使う。それは私にとって至上の悦びだ」


フッと笑みを浮かべたベリルはすばやく肩と胸を露わにし、首筋に牙を立てた。


ゆっくり魔力が送り込まれる。


「あ……」


思わず声が漏れる。

すごく、気持ちいい。


ベリルは牙を抜かず、じわじわと魔力を注ぐ。


意識のコントロールはしていない。

だからもう落ちそうだ。


牙を抜いたベリルが耳元で囁く。


「拓海、その表情、見ている私もとてもゾクゾクするぞ」


「そう……か、ちゃんと……ベリルの……魔力、効いて……いる」


少しだけ意識をコントロールして答えると。


「ああ、そうだな。拓海のこの顔を見ることができて安心した。魔力は問題ない。だからもう落ちていい、拓海」


その瞬間ベリルが体をずらし、俺の顔はそのバストの中に包み込まれた。


感知はできなかった。

でも顔があの弾力のあるバストに触れていると想像しただけで、意識は緩む。そしてそのまま魔力によってもたらされた快楽の波に、俺は深く沈んでいった。

昨日に続き来訪いただけた方、ありがとうございます!

この投稿を新たに見つけていただけた方も、ありがとうございます!!

本日もゆるりとお楽しみください。

2話目は8時台に公開します。

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