表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode4】デスヘルドル波乱の予感編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

336/547

52:つまり、いよいよ、その時が来た

金色の鍵を手にシナンは説明を始めた。


「拓海様、スティラは基本的に毎日のようにあの国境に向かい、死者との対話を行っている。幽閉施設には、毎日のように犯罪者が送られてくるわけではない。だから俺はかなり自由に動くことが許されている。そこで昨晩、ここに来たのさ」


驚くキャノスと俺に、シナンは話を続ける。


「この鍵が、二階の秘密の花園に入るために必要な、入館証みたいなものだ。秘密の花園は本来貴族のご子息が訪れる場所。だがな、俺はスティラの護衛に就くにあたり、レッド家の正式な騎士に任命された。あまりにも急なことで、騎士叙任式はすっ飛ばされてしまったが。でもロードクロサイト様からの、直筆の任命書もゼテクから受け取っていた。それを見せたらここにも入館できた。まあ、ダメ元で尋ねてみたわけだが。やはり『レッド家』の名が顔をきかせた形だ」


なるほど。そこはもうレッド家の信頼度の高さが功を奏したのだろう。


「通常の手続きであれば、さっきの宝飾品店の店主、エストレーリアに秘密の花園のことを匂わせる。つまりは『今年もそろそろ薔薇が見頃の季節になりましたね』みたいな会話をするわけだ。そこで秘密の花園を利用したいという意志をエストレーリアが確認すると、身分証の提示を求められる。で、身分を確認し、問題なければこの鍵をゲットだ。あとはこの鍵を持って二階へ向かえば、秘密の花園に入れる」


「なるほど」と頷いたキャノスはシナンに尋ねる。


「ということは、エストレーリアには、拓海様が秘密の花園を利用するとバレているわけですね」


「まあ、そうなってしまったが。エストレーリアとは昨日、一時間ほど会話した。奴は裏切らない。この仕事も長いし、それだけ長く続けられると言うことは、口が堅いということ。それにどうやら客の秘密を口にしようとすると、意識を失うような魔法をかけてもらっているようだ。ハッキリとは言わなかったが、そうであることを匂わせた。だから拓海様が利用したとはバレないよ。大丈夫」


キャノスは首を傾げる。


「魔法……? サイレントヴィレッジに住む魔法使いは……」


「それより早く行こう。他の客と顔を合わせたくないだろう?」


それは確かにそうだ。

シナンに促され、階段をのぼる。

階段をのぼりきると、そこはいきなりドアになっていた。


ドアなのだが、ドアノブはなく、代わりに郵便受けのような小さな小窓がある。そこにシナンが金色の鍵をいれると。コトリと音がして、ドアが内側から開けられた。


ドアを開けたのは黒服の男性ヴァンパイアで、仮面舞踏会でつけるようなアイマスクをつけている。


中に入るように促され、シナンとその黒服のヴァンパイアは会話を始めた。


どうやら話がついたようだ。

つまり、いよいよ、その時が来た。

本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『途端に緊張してくる』

『早速始めますか?』

です。

ドキドキドキ……。


それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
●第2回ドリコムメディア大賞●
●一次選考通過作●
バナークリックORタップで目次ページ
断罪終了後に悪役令嬢・ヒロインだったと気づきました!詰んだ後から始まる逆転劇
『【完結】断罪終了後に悪役令嬢・ヒロインだったと気づきました!詰んだ後から始まる逆転劇』もおススメです☆

●これぞ究極のざまぁ!?●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢は死ぬことにした
『悪役令嬢は死ぬことにした』

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ