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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode4】デスヘルドル波乱の予感編

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35:じゃあ、誰ならいい?

「……なるほど」


あっさり、リマは引き下がった。

そのリマの頭にシナンはポンと手をのせる。


「リマも彼氏の一人でも作ってみろ。そうすれば世界は変わるぞ。まあ、どうしても相手が見つからないなら、俺が相手を……」


リマがシナンの腕をねじあげていた。


「お~い、リマ、やめておけ。俺は今日からスティラの護衛だぞ? この体はスティラのものだ。傷をつけることは許されんぞ」


口調は軽いし、笑っているが、シナンの瞳は真剣だ。

つまり、ねじあげられた腕は相当痛いのだろう。

リマは、リスのような瞳の、小柄な可愛らしい少女に見える。


だがこうやってシナンの腕をねじあげる姿を見ると、暗殺術に長けた『ザイド』の元メンバーであると、実感してしまう。


「いくら相手が不足しても、シナンはイヤ。絶対にすぐ手を出すから」


リマはそう言うと、ようやくシナンの腕をはなした。

シナンは痛そうに腕をさすり、軽口をたたく。


「じゃあ、誰ならいい? ジャマールか? キャノスか? それとも拓海か?」


リマは大きくため息をつきながら、ソファにどかっと座り、脚を組む。


「はあ。あたしの周りには、男がいなさすぎるのね。その三択しかないなんて」


そうか!? キャノスがいるのだぞ、キャノスが。

どうせキャノス一択だろう。

心の中でそう思ったのだが。


「贅沢を言うな、リマ、この三人はスゴイ。魔術の効かない体質(ノー・ダメージ)、ヴァンパイと魔法使いのハーフ、それと……人間の三人だぞ」


!? シナンの俺の扱い、酷くないか!?


……でもまあ、魔術が効きにくい体質、なんて中途半端だ。血が特殊といっても、それは人間であるシナンからしたらどうでもいいわけで……。


うーん、俺ってやっぱり異世界でも凡人だな……。


「シナンはあくまでそこから選べという訳ね。そうなったら仕方ない。拓海しかいないじゃない」


そう、キャノスしかいないよな。

う、うううん? 今、俺の名前、言ってないよな!?


「……ほう。ただの人間がいいのか?」

「だって、ジャマールは年上過ぎる。それに嫁いるし」


!! ジャマール、既婚なのか!


「キャノスは……。王子様過ぎて無理。恋人同士がするようなこと、キャノスとはできない。キャノスは観賞用」


!! イケメン王子過ぎると、そうなるのか……。

え、ということは……。


「拓海なら、一切の緊張感なく、なんでもできる気がする」

「あー、なるほど」


リマとシナンの俺の扱い、酷すぎる!!

そんなことを話していると、スティラとベリル達が戻ってきた。


「それではせっかくなので、施設内を案内しますね」


スティラはなんだか憑き物がとれたかのような、スッキリした顔をしている。


「ええ、頼みます」


ベリルの言葉を合図に立ち上がり、俺達はスティラの案内で、施設を見て回った。

昨日に続き来訪いただけた方、ありがとうございます!

この投稿を新たに見つけていただけた方も、ありがとうございます!!

本日もゆるりとお楽しみください。

2話目は8時台に公開します。

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