表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode3】俺の貞操大ピンチ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

231/547

48:俺の血で助けられるなら

その後も、ドアを開けずに突進しておでこを激突させたり。ベッドで眠る騎士の周りのカーテンを開けようとして、なぜか自身がカーテンに包まれたり。


どうしてそうなる?という不思議な現象を披露しながら、フローライトは昨晩病院に運ばれてきた騎士の様子を紹介してくれる。


このフローライトのドジっ子ぶりは、入院している騎士達を和ませていた。


そう、昨晩運び込まれていた騎士達は、想像以上に元気だ。


ここに来る前は、どれほどの重傷を負っているのかと思ったが、さすがレッド家の精鋭騎士。攻撃だけでなく、防御もしっかりしていたようで、多くの騎士が、俺の血がなくても大丈夫そうな状態だった。


それでも。


大量の出血、魔力の消失をしている騎士が三人いた。


三人は運悪く、魔術の効かない体質(ノー・ダメージ)狂殺者きょうさつしゃからの攻撃を受けてしまった。つまり、防御魔術が通用せず、盾も破壊され、曲刀シャムシールによる猛攻を受けた。もちろん、善処したはずだ。だが、大怪我を負うことになった……。


フローライト達による懸命な治療、ゼテクが提供した魔法発生装置「魔法石まほうせき」を使い、大きな傷口は塞がっている。血液も召喚でまかなった。でも魔力は……。


三人のうちの二人は、ボクシングの練習にも顔を出しているメンバーだ。


ルチアは赤毛の小柄の女性の騎士。とにかくスピードもあり、小回りもきき、ボクシングに向いているということで、成長を期待していた。


クンツは偉丈夫で、ボクシングよりも柔道が向いていそうな重量タイプ。だがボクシングの練習には、熱心に参加していた。


自分の知っている騎士が、ボロボロになってベッドに横たわっている姿を見ると、心が痛む。


俺の血で助けられるなら、助けたいと思った。

この異世界に、俺がやってきたことには意味があるはず。

しかも俺の血は特殊。

きっと今回のような時のために、俺はベリルによってこの異世界に呼ばれたのだと思う。


「時間をとってくれてありがとう、フローライト。ベリル様にも騎士のみんなの様子、伝えておくわ」


病院の入口に戻って来ると、スピネルはフローライトに感謝の気持ちを伝えた。


「はい。ベリルお嬢様にはよろしくお伝えください。できる治療は既に終わり、あの三人については……。今後は心のケアが必要なのかなと思っています。恐らく、残された魔力では、日常生活で役立てるのが精いっぱいでしょう。騎士を続けるとしても……今の役職では無理でしょうからね」


俺は自分の拳をぎゅっと握りしめた。


「フローライト、ベリルはきっと、何か魔力を回復させる算段を立てると思います。だから諦めないでください。……三人の騎士にも、思いつめないよう、伝えてください。俺も諦めませんから」


フローライトは眩しそうに俺を見る。


「……拓海様は前向きですね。そうです。諦めたらそれでおしまいですよね。ヴァンパイアとしての人生は、これからも続くわけですから。あの三人には、拓海様の言葉、伝えておきますね」


「ぜひそうしてください」


俺達はフローライトに見送られ、病院を後にした。

本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『拓海のスケベ、変態、エッチ!!』

です。

リマが拓海に大激怒!?

でもそのリマに何やら異変が!?


それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
●第2回ドリコムメディア大賞●
●一次選考通過作●
バナークリックORタップで目次ページ
断罪終了後に悪役令嬢・ヒロインだったと気づきました!詰んだ後から始まる逆転劇
『【完結】断罪終了後に悪役令嬢・ヒロインだったと気づきました!詰んだ後から始まる逆転劇』もおススメです☆

●これぞ究極のざまぁ!?●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢は死ぬことにした
『悪役令嬢は死ぬことにした』

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ