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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode3】俺の貞操大ピンチ編

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35:心臓を穿っても動きを止めぬ

ロードクロサイトの執務室の隣は、会議室になっている。


その会議室にロードクロサイト、カーネリアン、ベリル、ゼテク、レイラ、リマの六人が集まり、先ほどムラトが語った件を検証し、今回の襲撃について話し合うことになった。レイラとリマは三騎士になるとはいえ、『ザイド』で中核を担っていたメンバーだ。そして今回の襲撃は『ザイド』によるもの。だから二人が会議に参加するのは当然だった。


「拓海も会議に呼びたかった。でも、もう時間も遅い。とりあえず私の部屋で入浴して体を休めて欲しい」


そう気を使ってくれたベリルは、地下牢から戻る道中で、カーネリアンの邸宅での襲撃について教えてくれた。


カーネリアンの邸宅に現れた襲撃者は、約50名。ベリルが見た限り、男性の襲撃者は頭にはターバン、口元を布で覆っていた。女性の襲撃者もいて、そちらはニカブを纏っている。そのことからすぐに『ザイド』であると思ったが、ゼテクがレッド家を裏切ることはないと分かっていた。だから『ザイド』を装った襲撃かと思ったのだが……。


現場に駆け付けたゼテクは、襲撃者の攻撃の動き、技を見て、自身の部下達であると確信した。つまり、偽装したわけではないと。


レッド家の厳重な警備、それは突破されたわけではなく、実在する『ザイド』のメンバーだったから、戦闘なくして侵入が可能になっていた。だから侵入者が牙を剥いたのは、カーネリアンの邸宅の中に入ってからだ。


戦闘の最中に短く交わした会話の中で、ゼテクはベリルにこう告げた。


「襲撃者は元『ザイド』のメンバーじゃ。つまり、『ザイド』から追放されたメンバー、そして狂殺者きょうさつしゃがかなりの数、混ざっておる。狂殺者は薬でリミッターがはずれ切っておる。人間とは思えぬ桁違いの力を発揮する。しかも魔術の効かない体質(ノー・ダメージ)の狂殺者もおる。決して油断せぬように。まともな攻撃では通らぬ。心臓を穿っても、動きが止まらぬ者も過去にはおった。動きを封じるような、手足の腱を狙うのじゃ」


ベリルはすぐに声を張り上げ、「敵は元『ザイド』の暗殺者。魔術の効かない体質(ノー・ダメージ)狂殺者きょうさつしゃもいる。まともな攻撃は通らぬ。動きを封じよ。手足の腱を狙え」と指示を出した。


戦闘時にヴァンパイアの聴力の良さはとても役立つ。


だが。


ムラトのような魔術の効かない体質(ノー・ダメージ)狂殺者きょうさつしゃは、手強かった。多くの精鋭と言われる騎士が次々と戦闘不能に追い込まれる。


それでもその場には、サラマンダーとガーゴイルもいる。


追放された元『ザイド』の暗殺者たちは、魔獣による攻撃を受け、骨さえ残らず、煤だけが残った。


襲撃者の何人かはその場から逃走し、また何人かは生け捕りにされた。しかし、生け捕りにした者は、突然苦しみ出し死亡してしまう。


ベリルはゼテクから、口の中に毒を仕込んでおくのは暗殺者の常套と聞いていた。だからおそらく自ら死を選んだのではと推察していた。

昨日に続き来訪いただけた方、ありがとうございます!

この投稿を新たに見つけていただけた方も、ありがとうございます!!

本日もゆるりとお楽しみください。

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