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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode2】テルギア魔法国捜索編

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78:男女の秘め事に効果的とされるアレ

カーネリアンが帰国を決意してからは、忙しい日々を過ごすことになった。


カーネリアン……アンの存在をテルギア魔法国からどう消し去るか、お世話になったヴィゼンティーニ家への恩返しはどうするか、金づるにしていた魔法使いへの対処など、すべきことは沢山ある。


アンの存在をテルギア魔法国から消す方法について、リマはとんでもないプランを提案した。


「『ザイド』によって暗殺されたことにすればいいんじゃないのー?」


あっけらかんとした顔で、リマが提案すると……。


「それは手っ取り早いのじゃが、出国ができなくなる。この国は、来る者を拒み、去る者を追う。アンの遺体を移送するとなったら、徹底的に調べられる。仮死の魔法が使われていないかとか、それは面倒じゃ」


ゼテクがバッサリ否定する。


「ではアンは旅をするということでこの国を出て、旅先で劇的な出会いを果たし、その相手と結婚することにした、というのはどうだろう?」


クレメンスの提案に、ベリルが首を振る。


「出国理由はそれでいいが、後半が駄目だろう。結婚相手と顔を見せに帰ってこい、とヴィゼンティーニ家は言うだろうからな。孫の顔を見せろ、とかとんでもない年月で騙し続けることになる」


そうか。


人間と違い、ヴァンパイアも魔法使いも、よっぽどのことがない限り生き続けるから……。


「落としどころとしては、旅立つことを決めた、ということで金づるにした魔法使いと別れ、旅先で事故に巻き込まれ死亡、が妥当じゃろう。ヴィゼンティーニ家には、死亡時に所持していた物を返送するという形で、それなりの価値あるものを贈るのでどうかのう?」


ゼテクの案以上の名案が浮かばず、そのプランで話を進めることになった。


その際、ある物が役立つことになる。


それは……カレンが俺に「とりあえず拓海様が毎晩元気でいられるよう、滋養強壮にいいと言われている、食用の松の実、カボチャの種、くるみ、ピスタチオを旅のお供として用意しておきました」と言って渡してくれた、男女の秘め事に効果的とされる種やだ。


実はテルギア魔法国では、これらの実や種が希少品として扱われていた。


どれぐらいの価値で扱われているのかというと、松の実10粒で魔法発生装置が一つ手に入るという。


なぜそんなに希少なのかというと、テルギア魔法国ではこれらの種や実が育たない土壌だからだ。よってブラッド国との交易では、これらの種や実が需要な役割を果たしていた。


ちなみに5つの有力ヴァンパイアの一つ、ピスタチオ家は、ピスタチオを量産する大規模農園を所有している。その農園から生み出された膨大な利益が、ピスタチオ家を有力ヴァンパイアの一角まで押し上げていたのだ。


俺からすると、大人がお酒のつまみにしそうな木の実や種にそんな価値があるのかと、驚きしかない。でもテルギア魔法国では、普通に食用として利用されるのはもちろん、様々な魔法薬の材料にも使われていた。さらに男女の秘め事にも役立つらしく、とても重宝されている。


金づるにした魔法使いには、手切れ金(?)代わりにこれらの種や実を差し出した。すると、あっさり別れに応じてくれただけでなく、逆にいくつもの魔法発生装置を贈られた。

本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『実は最強の魔法使い』

『矛盾の魔法』

です。

それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています‼

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