46:カーネリアンに関する興味深い話
部屋に戻ったキャノスは、寝るための準備をしながら、カーネリアンに関する興味深い話をしてくれた。
それは……。
カーネリアンは自身がレッド家の次期当主になることに同意していたが、婚約者を決める件だけは、先延ばしにしていたということだ。
レッド家の次期当主ともなると、当然縁談の話は山のように持ち込まれる。それをカーネリアンは、まるでクレメンスのように、のらりくらりとかわしていたのだという。
ロードクロサイトはついに業を煮やし、来年こそ婚約者を決定すると断言した。
何があろうと絶対に決める。カーネリアン自身に選ぶ権利も与える。だがもし選ばなければ、ロードクロサイトは自身が決定すると宣言した。
ロードクロサイトがそこまでの強行手段に出た理由。それは、カーネリアンの婚約者が決まらないことで、ブラッド国全体で縁談話が進まなくなったためである。
何が起きていたのか。
レッド家の習わしでは、長男・長女と順に婚約者を決めることになっていた。兄であるカーネリアンの婚約者がなかなか決まらないので、ベリルもいつまでたっても婚約できない。
とはいえ、レッド家の長男・長女。
いくら婚約者を決めるのが遅くなったとしても、縁談の話が尽きることはない。どこの家もカーネリアンとベリルのために、自慢の娘や息子の縁談話を断り、代わりにレッド家へ何度なく自分達の子供を売り込んでいた。
その結果、縁談話がレッド家に一極集中するという、異常な状態がもう何年も続いていた。
だからこそロードクロサイトは、カーネリアンの婚約者を決めることにしたのだ。
「それに対し、カーネリアンはどんな反応を?」
ベッドに潜りこんだキャノスに尋ねると……。
「さすがにもう逃げきれないと思ったのか、ホリデーシーズンが始まる前に『仕方ないですね。来年こそは婚約者を決めますよ』と仰っていたのですが……。まさか魔女にさらわれるとは……」
「なあ、キャノス、魔女はなんでカーネリアンをさらったと思う?」
キャノスは目を閉じかけていたが、この質問にパッと目を開いた。
「拓海、それを私に聞きますか」
「えっ、なんか変な質問だった⁉」
思わず枕から頭を浮かせる。
「いえ。私の持論を披露すると、ヴァイオレットもバーミリオンも……ベリル様でさえ、『キャノスはロマンチスト過ぎる』と笑われてしまうのですが……」
「え、気になる。教えてよ」
キャノスは仰向けの姿勢から、俺の方に体を向けた。
本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!
次回更新タイトルは
『ベリルに会いたい』
『とてもドキドキしたぞ』
です。
初日の出、皆さん見ることはできましたか?
それでは明日のご来訪もお待ちしています‼






