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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode2】テルギア魔法国捜索編

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41:まるでか弱き姫君

「三騎士の皆さんは、この後どうされるのですか?」


「クレメンス様から、自分が宿に戻るまで、拓海様、リマ様、レイラ様をお守りするように、と命じられていますので」


「リマとレイラは『ザイド』のメンバーで、リマは魔術が効かない体質(ノー・ダメージ)なのに?」


「我々は騎士です。我々からしたら、お二人とも素敵なレディですよ」


そうか。それがブラッド国の騎士道精神。


「……でも俺も見習いだけど、騎士なんだよな」


オスカーが苦笑した。


「拓海様はもう少しご自分の価値を、正しく理解された方が良いかと。拓海様は既に、ベリル様の『誕生の証』をお持ちですよね? 拓海様に万一があれば、それはベリル様にとっての一大事になります。拓海様の身に『誕生の証』があったからこそ、あの暗殺組織の『ザイド』が、レッド家の手中に収まったとお聞きしています。そのことをお忘れではないですよね?」


そうだった。

とても重要なことなのに、忘れていた。

『誕生の証』。

今も俺の首にあるシルバーの鎖状のペンダント。


これはベリルにしか外せないし、これがある限り、ベリルには俺の居場所が分かる。さらにこれを身に着けた俺は、ベリルにとって絶対の存在。


『誕生の証』を身に着けた俺に万一があれば、ベリルは自身の名誉をかけ、傷つけた相手を追いかけ、そして……。


「……見習い騎士で頼りない俺のこと、ぜひ守ってください」


「安心してください。我々三人でお守りしますから」


オスカーが片膝を地面につき、目の前でひざまずく。

三騎士の中の第一騎士というだけあって、オスカーは王道の騎士だ。


仕草の一つ一つが騎士らしく、洗練されている。

後ろに束ねられた髪は綺麗なヒヤシンスブルー。瞳の色は青。鼻も口の形も整っており、気品のある顔立ちをしていた。筋肉は結構ついているが、身長があるのでバランスがとれている。


ひざまずいたまま、オスカーは朗らかな笑顔を見せた。


繰り返し思ってしまう。

一応見習いとはいえ、騎士なんだが……。

まるで騎士に守られる、か弱き姫君になったみたいだ。


そこに第二騎士のバルドに抱きかかえられたリマ、第三騎士のウーゴに抱きかかえられたレイラが現れた。


二人ともゆっくり地面に降ろされたのだが……。


リマの顔は真っ赤で、潤んだ瞳でバルドのことを見つめている。


レイラはしきりに御礼をウーゴに言っているが、リマに負けないぐらい顔が赤い。


バルドもウーゴも、クレメンスの三騎士と分かる、美貌の持ち主だ。


バルドは長めのスポーツ刈りで、髪の色はネイビーブルー。瞳の色は青。均整のとれた体格で、日によく焼けた浅黒い肌をしている。まさにスポーツマンという感じだ。


ウーゴは髪が長く、その色は明るいブルー。瞳は空色で眼鏡をかけている。知的な雰囲気だが、いわゆる細マッチョで、ボクシングの練習でも鋭い動きをみせている。つまり勉強も運動もできるというタイプだ。


しかも二人とも騎士道精神に従い、レディを敬う。


いくら暗殺組織の『ザイド』のメンバーと言え、リマもレイラも女子だ。


おそらくここに戻って来るまでの間、お姫様のように扱われたことだろう。


赤くなって当然だった。

本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『あの体で男子は無理では⁉』

『キスの経験』

です。

2022年も今日を含め、あと2日。

それでは明日のご来訪もお待ちしています‼

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