表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

64/92

気付かなかった僕の方の負けだ

五月(さつき)真凛(まりん)は、相変わらずうちに遊びに来てくれていた。やっぱりTRPGで遊ぶことが多いけど、テレビゲームも好きだった。


三人で同時にプレイできるゲームが多い。


あと、太鼓型のコントローラーを使う<太鼓ゲーム>も好きで、二時間くらいなら平気でやってたりする。


ただそれは、床に直においてやるとすごく響くから、座布団の上に置いてやってもらうことにしてる。


この家を建てた時、一応は防音防振で注文してたはずだったそうなんだけどね。『ホントに防音防振になってる?』って思うほど他の部屋にまで届いてくる。


しかも、リビングが特に。寝室とかはそれほどじゃないんだけどな。もしかしたら<欠陥>なのかもしれないけど、もう今更だからということでダンナは気にしないようにしてるらしい。観音(かのん)が太鼓ゲームをするようになってそれで気付いたんだ。


観音(かのん)は、小さい頃には活発だったんだけど、彼女のために用意された部屋を、多少暴れても怪我をしないように床も壁もクッション材で覆ってそれで好きに遊ばせる代わりに、リビングとかではあまり遊んだりしないようにしてたかららしい。


ダンナも前の奥さんも、リビングでは寛ぐだけで騒々しくしなかったから。


彼は言ってたよ。


「何でもかんでも調子よくいく方がおかしいから、そういうこともあるだろう。って思ってる。さすがに新築の時点で気付いてたら気になったかもしれないけどね。気付かなかった僕の方の負けだ」


としか思わないんだって。


それで悪質業者が野放しになるのはどうなのかなって思わなくもないけど、そういう業者は、クレームとか気にしないんだろうなあ。


自分がお客の立場でやられたらどう思うんだろ。メチャクチャ文句を付けてたりしたら、なんだかなあって気がする。大人として恥ずかしくないのかなって。


だから私は、園でも、丁寧に子供達と接しようと心掛けてるんだ。自分の子供が雑に扱われてたら嫌だから。


観音(かのん)が通ってた時も、そう思って丁寧に接するようにしてた。


そして、小学校も中学校も、丁寧に対応してくれるところだから本当に助かってる。


もちろん、不満がまったくないと言ったら噓になるけど、私自身、保育士として完璧かって言われたらそこまではと思うから、細かいことについてはそんなに気にしないようにしてる。


少なくとも、観音(かのん)が、


『もう嫌だ。行きたくない』


って言いだしたりしない限りは。


その代わり、観音(かのん)がそう言いだした時には、相談はするけどね。小学校の時だってそうだった。彼女が『行きたくない』って言いだすくらいだったから相当のことだって思ったんだ。


ダンナもそう思ってくれたんだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ