異世界転生したようです。
初投稿です。拙い文章ですが、どなたかの暇潰しになれれば嬉しいです。
目が覚めて困惑する。
布団がふかふかです。 羽毛?シーツはシルクっぽい。
起きあがり周囲を見渡すと、天蓋つきベッドで寝てたようだ。
瀟洒な装飾が施された天蓋に薄地のカーテンがかかってる。
どこぞのお貴族さまのようなブルジョワ空間が透けて見える。
(ここはどこだろう? )
先ほどから視界にチラついてる髪は真っ白で、身体は幼い子供のようだ。
( 夢とは思えないほどリアルです・・・・・・異世界転生でしょうか?)
愛読し自身でも書いたりしてたweb小説を思い浮かべ現実逃避しつつ、ベッドから降りて鏡を探す。
ゴシックな内装の部屋にドレッサーを見つけ覗きこむと見知らぬ少女が映る。
雪のように真っ白なホワイトブロンドに同色の長い睫毛に縁取られた眼は深い緑色。
まるでお人形のような美少女だ。
少しやつれてるけどすごくかわいい。
好みの美貌に見いっていると、ふと記憶が刺激される。
(・・・・・・どこかで見たような?)
カチャリ
ドアが開きメイドのような服装の女性が入ってきた。
「あぁ お嬢様、お目覚めになられましたか、よろしゅうございました。熱はすっかり下がったようですね」
私のおでこに触れながら安心したように微笑んでます。優しそうなお姉さんです。
ふむ、……取り繕うのも無理があるでしょうからズバリ質問してみましょう。
「あの…ここはどこで、私はどうしたのでしょう?自分の名前も思いだせないのです」
「? 思いだせない?」
うん、意味不明ですよね。
「はい。記憶喪失のようです」
「っ?!旦那様方を呼んで参ります!」
◇◆◇◆◇
メイドさんが出ていってしまったので、戻ってくるまで自分の記憶を整理します。
私は日本人、ごく平凡な黒髪黒目の大学生、そして今は白髪緑目の美少女、少女の記憶はない。
ん?でもさっきのメイドさんの言葉は日本語ではありませんでしたね。
なぜか話せましたが、この少女の記憶でしょうか?……うーん、死んだ記憶もないですしなんだか曖昧です。
「クレール、体調はどうだい?」
「あぁ クレール、5日も目が覚めないので心配しましたよ」
いつの間にか戻っていたようです。
上等な衣服を着た男女に話し掛けられます。
両親でしょうか?
「クレールとは私の名前ですか?記憶がないのです」
◇◆◇◆◇
その後、お医者様の診察を受け異常なしとの診断を頂き、動揺する両親やメイドさんをお構い無しに質問攻めにし色々分かりました。
クレール ヴィルゴ 5歳 それが今の私のようです。
白髪緑目にこの名前。覚えがあります。
・・・・・・ここはファンタジー小説の世界かもしれません。