宣戦布告
前回のサブタイトル話と合ってるのか正直悩んでいます。
さらにブックマークして下さった読者様有難うございます!
和哉は大使館を出てホワイトハウスに行くため用意された車に向かう。宣戦布告状を手にして。
外に出ると瞬く間に記者たちに囲まれてしまう。
「矢野大使、日本側はどのような決定を下すのですか?」
「交渉は決裂したとの噂が広がっていますが、どうなのですか?」
などなど、質問攻めになるが後で記者会見を開くので質問はその時にと断った。
車に乗り大統領府へと運転手に言い車が動き始めた。
現地時間12月7日11時前。ホワイトハウス執務室。
「・・・以上の理由から我大日本帝国は貴国アメリカ合衆国に対して宣戦布告致します」
そう言い和哉はルーズベルト大統領に宣戦布告を告げ布告状を渡した。
受け取るルーズベルトは溜め息をついて口を開く。
「どうやら貴国は謝った選択をなされましたな」
和哉を見てさらに続けて言う。
「あなた方には正義の鉄槌が落とされることになるでしょう」
それを聞いてフッと笑う。
「このような選択をさせた国が正義を名乗りますか。正義には国々によって異なりますから構いませんがその鉄槌は何処に落とされるかは気を付けていた方がよろしいですよ」
と言い残して和哉は大使館へ帰っていった。
そして記者会見。
「両大使から伝わっていると思いますが、改めて我が国大日本帝国はアメリカ合衆国に対して先程宣戦布告しました。これで貴国と交戦状態に入ります」
ざわざわと記者団が騒ぐ。
「矢野大使、なぜアメリカに宣戦布告なされるのですか?我が国は平和的な解決を望んでいたのに」
「平和的な解決はこちらも望んでいました」
「ならなぜ?」
「こちらはアメリカ側からの要求に対して妥協に妥協を重ねて来ましたが、それらすべてが受け入れられませんでした。西方統治領などを除く中国大陸からの撤退をこちらは受け入れることも覚悟していました。ですが貴国は西方統治領も含めて撤退を要求してきました」
さらにざわめく記者団。
「先祖が命を懸けて手に入れた土地を放棄することはできません。記者団の方々も先祖が手に入れたグアム、フィリピンを放棄を迫られたら受け入れられますか?これだけに止まらず資源輸出を止められている状態です。これでは我が国でなくてもどんな国家でも同じ決断をするでしょう」
以上で会見を終わらせていただきます。と会見を終える。
記者たちが大使館から出て行く。もっと質問したいだろうがこちらにだって予定がある。記者たちを見送っていると一人だけ残っているのに気がついた。
「会見は終了ですのでお引き取り願いたいのですが・・・」
「大使、少し話をお願いできますか?」
立ち上がる男性。こちらを見る視線になにかを感じた和哉。
「構いませんよ」
と承諾して一室に招いた。
「どうぞ」
机を挟んでソファーに座る男性に珈琲を出す。
向かい合うように和哉も座り一口珈琲を飲む。
「で、話とは?」
「私はユダヤ人協会から来ましたマイク・ケーシーです。
話の前にお礼を言わせて下さい。多くの同胞を救って下さり有難うございます」
男性、マイクは頭を下げた。
少し話が逸れるが史実で杉原千畝が独自の判断でナチスから逃れた多くのユダヤ人にビザを発行して大勢救った。
杉原千畝以外にも陸軍海軍の軍人もユダヤ人救出に参加している。
この世界では杉原大使からの最初の電文が届くと自衛軍主導でユダヤ人の受け入れが始められた。
外務省などはドイツとの同盟を重視したので反対は大きかった。
ユダヤ人の中には反日もいるが世界から迫害されていたユダヤの人たちに救いの手を伸ばさないのは非人道的であるとしてとして五相会議でユダヤ人保護法が制定された。
史実より早い制定でより多くのユダヤ人を救えた。さらに米国にいる反日思想のユダヤ人の感情を変える切欠にもなった。
「本題ですが、協会としては開戦になったことは非常に残念と思っています」
「えぇ本当に残念です」
「そこで協会は可能な限り日本を支援致します」
もちろん和平のための支援ですがと付け加えられたが和哉にとっては驚きだった。
なにせ米国内ではユダヤの力は強い。これを味方に引き込めば、難題となる終戦のための交渉がしやすくなるからだ。
「それは有り難いですが宜しいのですか?」
「もちろんです。大勢の同胞を救ってくださったのですから当然です」
恩返しか。情けは人のためならずということか。と思った。
「個人的な質問なのですが、日本軍はいつ頃から攻撃を開始するのですか?」
フムと腕時計を見る。現在11時50分前。
「もうすでに開始されていますね」
ご意見ご感想お待ちしています。
八紘一字の話も入れようかと考えましたがややこしくなりそうだったので省略しました。あとユダヤを救った軍人の中に当時関東軍にいた東條英機が含まれていたそうです。正確な情報が見当たらなかったので書きませんでした。




