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「前世の記憶」  作者: 泉 恋華
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「鏡太郎さんに差し入れ」その1

 それから鏡太郎さが人気作家になるまで時間はかかりませんでした。

毎日部屋に缶詰状態で執筆活動で忙しくしてらっしゃいました。

「鏡太郎さん、元気なのかな。」

とても努力家なため体は大丈夫なのか心配になりました。


「そうだ!鏡太郎さんに差し入れをしよう!」


そう決めると置屋からとびだして銀座に行きました。差し入れを何にするか迷いました。なのでおいしい食べ物を選ぶことにしました。鏡太郎さんの好きなものをまだ知らない私は無難に万人受けするものにしようと考えました。

そう考えているうちに私の足はある店の前で止まりました。

「木村屋のアンパン。」

木村屋のアンパンといえば一日10万個以上売れていつも長蛇の列があるほどの人気商品でした。きっと鏡太郎さんも好きだろう!そう思い列にならびました。


鏡太郎さんの下宿先である尾崎紅葉先生のお宅の前まで来ました。どうやって中に入ろうかとうろうろしていると

「すず、そんなところでなにしてんのさ。」

「き、鏡太郎さん!!」驚いて振り返ると窓から顔をだして呆れたように私を見ていました。


鏡太郎さんは私を部屋に招き入れると

「で、何しに来たの?」向かい合わせに座りました、が、なぜか異様に距離が近いのでとても緊張しました。

「鏡太郎さん、執筆活動で忙しそうだから差し入れでもと思いまして。」

木村屋のアンパンを差し出しながら言いました。

「あぁ!これは木村屋のアンパンじゃないか!!僕好きなんだよね~」

嬉しそうに声を弾ませながら話す鏡太郎さんは子供のように無邪気でした。

「て、あれ。鏡太郎さんは何をしてらっしゃるんですか?」

鏡太郎さんはなぜかアルコールランプでアンパンをあぶろうとしていました。

「はぁ?誰が触ったかわからないんだからちゃんと殺菌しないと食べられないだろ?」


まさかアンパンまで熱消毒するなんて、極度すぎる潔癖症で。

おかげでアンパンはまる焦げでどうやって食べるんだろうとじっと見ていました。

「何?なんか僕変なことしたかな?」

「え、いや。変、ではないんですが。それどうやって食べるんですか?」

アンパンをあぶるなんておかしいですけど、どうやって食べるのかが気になりました。

「普通にだよ。普通に」

そういって器用にアンパンの表面をめくり指でつまんで食べました。ちゃんとつまんでた部分は残して、


なんて変な食べ方をする人なんだろう。


今回は泉 鏡太郎の潔癖症についての話を書きました。

差し入れの話を約2話にわけて書こうとおもいます。次回は少し甘めな話になると思います。

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