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ほっこりスローライフ  作者: 蒼鈴六花
2章 訪問者と広がる世界
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第16話 町へ行こう! 中編 +お留守番の妖精さん 

仕事やら高熱やらスランプやら。なんやかんやあって遅れてしまいました……


てっしょーさんが大はしゃぎする最新話です。

ぷち外編にお留守番妖精さん。何故か絵本風味。


……かなり短くなってしまいました。

ほんとはもっと長くなるはずだったのですが……どうしてこうなったのやら。


 初めての町。


 見るもの全てが珍しくて……


「なあなあ!あれ、なんだ!?」


「あれはアメルハーナ名物、コヤージ焼きですよ!とってもおいしいのです!」


「食う!」


「お前……キャラ変わってないか?」


 イシュナが呆れた顔で見てくるけど気にしない!

 だって珍しいもんは珍しいし、未知の食い物がそこにあるんだから!!


 持ってきた物を売ったり交換したりしながら露天で食べ歩く。

 楽しいじゃないか!!


「うまうまー!」


「おいしいな!」


 もちろん籠の中にいる妖精にも分けている。

 そして口の中一杯に詰め込んでハムスターのようになっていたりする。


「あ、てっしょーさん。鍛冶屋さんに行ってみませんか?」


 妖精を見ていると目の前にルルフィがやってきた。


「町の鍛冶屋か……行ってみたい!」


「じゃあ行くですよ!こっちですー!」




 鍛冶屋前。


 ルルフィの案内でこの町の鍛冶屋の前に来た。


「ここが町一番の鍛冶師さんのいるお店、シディロス武具店ですよ!」


 そう言ってルルフィは扉を開けて中に入って行く。

 俺とイシュナも続けていざ店内へ。


 カランカランとドアに付いている鐘が鳴り響く店内は、武具店なのに落ち着いた感じのする不思議な店だ。

 あらゆる所に武器や防具が置かれているものの、乱雑にではなくきちんと整えられて置かれており、清潔感もある。武具店なのに……


 近くにある武器を見ようと近づいた時、いらっしゃいと店の奥から声がした。

 見て見ると、大体105cmくらいの身長の金髪碧眼……妖精から派生した種族と言うエルジアリーの男の子がいた。


 ルルフィがエルジアリーの方に飛んで行き、紹介してくれる。


「てっしょーさん。この人はルジルさんです!この人が町で一番の鍛冶師なんですよ!!」


「ルルフィさんそれは言い過ぎですよ?僕よりもっと凄い方はいくらでもいます」


「ルジル、お前の腕は確かに町一番だ。それは町の鍛冶師連中も言ってるぞ」


「そんなイシュナさんまで!僕、そんな話一度も聞いた事ないですよ」


 どうやらこの三人は知り合いなのか話し込んでいるので、店内の品物を籠の中の妖精と見て回る事にした。


 ラーフィス達の造るものとはまた違った感じがして不思議な感覚になる。

 なんだろう?造り手の個性が出ているのか?

 俺は鍛冶を始めてからそんなに経って無いと思うから良く分からないが……俺より経験豊富な妖精に聞いた方が分かるかもしれないと妖精を見ると、ぴかぴかーと鞘に収められていない剣を見て言っていた。

 こいつら本当に何でこんなんで鍛冶ができるのだろうか、と思ってしまうが実際できているから不思議だ。


 そんな事を思いながら店内を見て回る事数分。


「ちゃんとした自己紹介もせず、話に没頭してしまいすみませんでした!!」


 やっと会話が終わったらしいルジルさんから謝られた。


「そんなに謝らなくても……店の中の物見て回るのは面白かったし気にしてないが」


「それでもすみませんでした!改めて自己紹介を……僕は鍛冶師のルジルといいます」


「俺は鉄勝。よろしくなルジル」


「はい。てっしょーさん」


 と、自己紹介が終わった所で工房を見せてもらったり製作中の武器を見せてもらったりした。







 ――――――


 ぷち外伝?お留守番の妖精さん。




「てっしょー、行っちゃったね」


「行っちゃったー」


 鉄勝が飛んでいった空を見上げる妖精さん達。


「何するー?」


「遊ぶ!」


 そんな感じで妖精さん達の話し合いが行われます。

 すると其処に……


「あ、姉御だー!」


 姉御がやってきました。

 姉御は片手を挙げてそれに答えます。


 妖精さんに近づいた姉御は首を傾げました。


「てっしょーはねー町に行ったのー」


 それを聞いて空を見上げてからまた妖精さんを見る姉御。

 妖精さんが話し合いを再開した所を見てから、鉄勝の家の縁側にぽてっと座り、妖精さん達を見守る事にしたようです。


 そして妖精さん達の話し合いが終わったみたいです。


「鬼ごっこやるのー」


「じゃんけんするのー」


 どうやら鉄勝に教わったらしい鬼ごっこをやるようです。

 じゃんけんで鬼を決めて鬼ごっこを始めました。


「数えるよー。いーち、にー」


 鬼役の妖精さんが数え始めた途端、きゃーきゃー騒ぎながら駆けて行く妖精さん達。

 駆けて行くといっても小さい体なのでそんなに速くはないです。

 羽の生えた妖精さんは走ったり飛んだり。でも、どちらもあまりスピードは変わらず。

 高く飛ぶのはルール違反と鉄勝に言われたので低く飛んでいます。


 そして妖精さん達を見ていた姉御はふと家の中をじーっと見始めます。

 すっと立ち上がって家の中に入り、まっすぐある場所へと向かい始めました。


 台所です。

 姉御は調理場に置いてある籠をひょいっと持ち上げ、かけてある布を外すと其処にはおいしそうな鉄勝の手作りお菓子が入っていました。


 作って置いた事を妖精さんに言い忘れたのだろうと判断した姉御は、ちょっとだけため息をつきやれやれといった感じで籠を持ってさっきの縁側に向かいます。

 姉御は籠を横に置いて、またぽてっと座り妖精さん達を見始めます。


 それから数分後。姉御の下に妖精さんがわらわら集り始めました。


「お腹すいたー」


「おやつー」


「あ、てっしょーいない……」


 その言葉ではっとなった妖精さん達は、一瞬にしてどよーんとした雰囲気を漂わせ涙目の状態です。


 姉御は横に置いてあった籠の布を取ります。

 すると籠を見た妖精さん達はみるみる笑顔になってお菓子! と喜び始めました。


 妖精さんは籠からお菓子を取り出して、それぞれが夢中になって食べているのを見ながら、姉御はいつの間にか取っていた自分好みのお菓子をもそもそと食べました。


「しあわせー」


「ぽかぽかー」


 そしてぽかぽかと暖かい日差しの中、おやつを食べ終えた妖精さん達は縁側で転がり始め寝てしまいました。

 姉御はそれを見て籠を台所に持って行った後、また縁側に戻り妖精達と同じ様に昼寝を始めました。




 その頃の鉄勝。


「あ!」


「ん?どうした?」


 何かを思い出した鉄勝にイシュナが聞きます。


「あいつらにお菓子が台所に置いてある事言い忘れてた!!」


「……多分、大丈夫だろ。勝手に見つけて食ってるって」


「だけど……あいつら、気付くかな?あー!こんな事なら姉御に頼んでおけばよかった!!」


「お前どんだけ心配性なんだ」


 とそんな会話をしてましたとさ。










ほんとはもっとルジルさんの店の話を書くつもりだったのにかなり短くなってほとんど店の話がないです……

なんでか書けませんでした。


そしてふと、妖精さんの出番が少ないと思いまして、ぷち外伝を書きました。


普段はてっしょーさん視点なのですが、今回のぷち外伝はてっしょーさんが町に行ってる間で不在の時の話なので第三者視点から書こうとしたら絵本風味になってました。


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