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ほっこりスローライフ  作者: 蒼鈴六花
1章 スローライフを始めるまで
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第7話 温泉改造しよう!

温泉改造はじめました。


てっしょーさんは温泉好きです。


また見直し修正できなかった……

明日やります。

 この世界に来てから1ヶ月くらい過ぎただろうか。

 いままでは湖や川で妖精達と水浴びをしていたのだが……


「風呂に入りてぇ……」


 元日本人としては風呂に長い間入れないのは少しきつい。


「ふろってなーにー?」


「暖かい水を溜めて入る物……ドラム缶もないし、温泉ないかなー……」


「おんせんってなに?」


「暖かいきれいな水が湧く場所で入ると疲れが取れたりするんだ」


「暖かい水が湧くとこならあるよー」


「寒いときに入りに行くのー」


「やっぱりない……ってあるのかよ!!」


 まさか温泉があるとは……

 異世界の温泉……た、楽しみすぎる!


「その場所に連れてってくれ!!」




 温泉は妖精の住家から南西に少し向かった森の中にあった。

 そこだけ地面がごつごつした岩場になっており、中央に小さな温泉があり、その近くに巨大な木が一本立ってた。


「こ、これは……」


 温泉があるにはあるのだが……妖精サイズ。


「てっしょーは入れないね」


「っく!なにか手はないのか!!」


 温泉が目の前にあるのに引き下がれるか!

 周りを見ると温泉の周りは岩だらけでわりと広範囲まで岩場が続いている。


「なぁ、この岩場、地面掘ったらすぐに土が出てくるとかないよな?」


「ここはね、ずっと下まで岩なんだよー」


 いけるかもしれない。


「よし」


「どうしたの?」


「温泉改造計画を開始するぞ!」


「かいぞー?」


「温泉を泳げるくらい広くするんだ」


「暖かい水で泳げるの?とっても楽しそうなの!」


「寒いときでも遊べるの!」


「早速皆を呼ぶぞ」


 俺は急いで妖精の住家に戻った。




 精達が集まったのを確認して今回の作戦の内容を説明する。

 今回、魔物はタルモ、ラーフィスの力を借りる事になった。





「温泉改造計画を開始する!」


「なんかてっしょーがいつもと違うのー」


「でも、楽しいのー」


 妙なノリと雰囲気の中、温泉改造計画は始まった。

 まず、温泉を汚さないように行動するためにまずは温泉を一旦魔法で止めてもらう。

 ここは精霊の力を借りた。


 タルモには慎重に温泉を広げてもらう。

 細かい部分は俺と妖精、ラーフィスで作業。

 つるはしで岩を砕いて、砕いた岩を妖精とラーフィスが運んだ。


 これが結構大変な作業だった。

 細かい所の整えるだけだったのだが疲れる。


 妖精達は疲れ知らずでガンガン整えていく。

 ラーフィス達は自慢の鎚で砕き整える。

 異様に器用な鎚さばきなんだよなラーフィス達。(特に姉御)


 ラーフィスも疲れ知らず。


 あれ?

 俺ってもしかしてもやしだったのか?


「……」


 筋トレ、始めようかな……




 と大体整え終わった所で昼になったから昼飯の弁当を食べる事になった。


 妖精達に弁当箱を教えたら、作るーと言って作ってくれたから今回それの一番大きい奴を使用。


 妖精曰く力作な重箱だ。


 なんていうか、弁当箱を教えた時に木彫りとか彫刻なんかも教えてんだが……

 すさまじく細かく綺麗な模様が重箱には彫られている。

 その上、精霊が気に入り妙な力をつけてしまってるらしい。

 木できていて色は付いてないのにやたら豪華で高級そうな重箱だ。


 こんな重箱使うんだったら、下手なもん作っていれらんねぇ……

 見栄えも華やかで味も良い物にしないと重箱の存在感に料理が負ける。


 これは……ハイレベルな料理を作れという事なのか……

 腕がなるぜ……


 その挑戦受けてやる!!




 そして現在。


「てっしょー。おべんとー食べよー!」


「ああ、今出す」


 風呂敷(これも妖精に教えたら作った)の中から重箱を取り出して皆の真ん中に置く。


「見て驚くなよ?」


 そして俺は重箱の1段目を出す。


「す、すごーい!!」


「とっても綺麗なのー!」


 予想通り妖精達が驚いている。


 一段目には異世界独特の野草、魚を使って色とりどりで華やかさをイメージした料理が綺麗に入っていた。


 異世界の魚ってわりとカラフルだからな。普通の色もあるが、黄色い身とかオレンジとか。

 それを利用させてもらった。野草もカラフルな物を使用。


 見た目だけじゃなく味にもこだわった料理だ。


「それじゃあ次だ!」


 二段目を出す。


「いい匂いなのー!」


「早く食べたいのー!!」


 二段目は肉と野草で作った物だ。1段目より華やかさに欠けるがその分味がおいしくなっている。異世界でも魔物の肉は魚と違ってカラフルではない。


 お弁当で辛い臭いもこの重箱ならしないが、2段目は匂いに気をつけたものになっている。

 香りの良い野草でほんのりといい匂いがするようになっている。

 だが、それでも十分に食欲をそそらせるという絶妙な匂いだ。


 そして最後の段。


「これがラストだ!」


 最後の段が今、開放される。


「これ食べ物なのー!?」


「どうやって作ったのー!?」


 妖精達が驚愕している。

 料理も知らなかった妖精が知らないのも無理はない。


 硬めで大きい野草で鶴やら複雑な花を作ってやったぜ!もちろん味も保障する。

 芸術品と言っても良いくらいの出来の良さだ。


 少しばかりやりすぎた感はあるが……


 と、途中から楽しくて夢中になっちまったんだよ!

 気付いたらとんでもない物作ってたんだ!


 妖精といたら不思議と器用度が上がっていくんだよ!




 おかげでラストの重箱はとんでもない事になっている。

 なんていうかそこだけ空間が輝いてるかのごとく……


 妖精達が目を輝かせて見ている。


「さて、食べるぞ。かなりの力作だからな、味わって食えよ?」


「はーい!!」


 そんな風に始まった昼飯だが、すさまじい争奪戦が行われた……

 気合を入れすぎた結果がこれだよ!!




 そしてやや疲れながら温泉改造作業再開。


 昼前には大体の作業は終わっていたから底をやすりのような物で磨いたり、お湯の出てくる所を改造したり、見た目の良い安全そうな尖ってない岩を並べて縁を造り、後は岩から出た砂やらを綺麗に掃除して終了!


「よし、お湯を出してくれ!」


 精霊に頼み止めていたお湯を出してもらう。

 お湯はすぐに行き渡り、ほかほかと湯気を出す。


「完成だー!!」


「やったー!」


「できたのー!」


 温泉ができた事に喜び、すぐさま行動に出る。


「よし!お前ら!温泉に入るぞー!!」


「おおー!!」


 皆で温泉に突撃した。俺はある物を持って……


「てっしょー。なんで卵持ってきてるの?」


 早速妖精が質問する。


「これは、温泉卵を作っているのさ」


「温泉卵?」


「温泉で作るゆで卵でな。半熟でとろとろしててとってもおいしい卵だ」


「おいしそうなのー!」


「これにな塩……あのしょっぱい石の粉を振り掛ければ完璧だ」


「早く食べよー!」


「まだ出来てないし、今は温泉に入ってるだろ?本来温泉で泳ぐのはマナー違反だが……泳いで遊ぶんだろ?」


「そうだったー!」


 妖精達がきゃっきゃ言いながら泳いだりし始める。

 タルモは水が苦手だから入ってこないがラーフィス達は気持ち良さそうに目を細めて温泉を堪能している。


「あー生き返るー」


 俺も温泉を堪能しまくった。




 温泉から出た俺達は温泉卵を食べた。


 妖精達ははふはふとおいしそうに食べて、また作ってーとお願いしてきた。


 温泉に入れなかったタルモには多めに温泉卵をあげた。

 なんか好物になったらしい。


 皆に喜んでもらえてよかった。


 俺も楽しかったし、これから温泉に入り放題とか嬉しすぎる。

 この世界に来てから楽しいと思える事が増えたなー。


 妖精の影響を受けてるのかもしれないが、楽しめるならいっか。








てっしょーの料理スキルは元々高かったようですが、この世界に来てさらにレベルアップしてるようですよ。


それと、妖精さんの影響もいろんな意味で受けて変わってきてるみたいです。


では、誤字脱字、感想アドバイス等お待ちしております。


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