プロローグ
オークは元々エルフでした。東の国の豚人ではありませんよ。
指輪物語のあのオークです。────え?……指輪物語を知らないですって?だったらこんな小説読んでないでNetflixに登録しなさい。個人的には前日談にあたるホビットの冒険の方が好きなのですが……よくありますよね、本編より過去編の方が面白い作品って。
おっと失礼、私としたことがつい話が脱線してしまいました。
改めまして、私の名前はヘイロン。
この黄泉の国、ヘイロンガルドの統治者ラティナ・北条・イエロアニス様に仕えるしがないウルク=ハイでございます。ウルク=ハイ、又の名をハイオーク。読んで字の如く、オークの上位者です。
具体的には
・日光の元で活動可能
・魔法の使用が可能
・知能が相対的に高い
これくらいでしょうか。ちなみに、私は通常よりも前身の特徴を強く受け継いでおり裂けた口と青黒い肌以外はエルフと言っても差し支えない外見を持っております。
通常のオークについても説明しておきましょう。
・日光を浴びると石化する
・一様に醜い外見を持っており、豚顔とも形容される
・行動原理の9割が食欲
・運動神経は軒並み低く、腕力だけが取り柄
・肌の色は千差万別だが、基本は血の腐った色がベースとなる
───と、まぁこのように箇条書きにすれば亜人の豚人と混合してしまうのも無理はない。どちらも基本は臭いし、必要とあらば共食いも辞さない野蛮な生き物です。しかし、汚れを嫌う豚人と穢れそのものを好むオーク。実際に見ればその差は一目瞭然だ。何よりオークは頭が悪い、非常に…ね。
オークと豚人の境界が曖昧になったのは、源流を辿ればダンジョンズ・ドラゴンズに行き着くのだとか。そこから派生したゲームの影響を強く受けた東の国では、オークはもっぱら豚人を指し示す言葉として定着している。その為、西と東でオークという言葉に認識のズレが生じるのです。
あらかじめ明言しておきますが、この小説のオークは西の腐れ肉を指します。どうか、その点は何卒ご容赦を。
さて、オークの説明は程々に───どうやら時間のようです。ラティナ様、いえイエロアニス卿がまた何かやらかしたようだ。ではまた、後ほど。




