素敵で可憐な夜だろう?
「これで、全員だな…」
いつもの書庫にアリステラ、ヒロタカ、ゴルドン、メーニンの四人が『嫉妬の観察機』を囲う。
そこには感じたことのない緊張感が走っていた。
「皆覚悟はいいか?」
「あぁ、出来てるよ」
「まだ疑ってる自分がいるけど…うん、大丈夫…」
「俺も大丈夫です」
各々の言葉を聞き、アリステラは『嫉妬の観察機』を起動させる。
『嫉妬の観察機』には上から写した様な四角い建設物の中に○と名前で記された人影が。
映す対象を徐々に村のはずれの食糧庫辺りに移動させる。そして…
「––ッ」
全員、声が出なかった。
「––––。いくぞ」
アリステラがそう声をかけ、静かに扉を開けた。
ヒロタカも一呼吸、息を吐いて、アリステラの後を追った。
――――――――――――――――――――――
「こんな夜遅くに何処に行こうとしてるんだ?––アリシア」
「あ、お姉ちゃん。どーしたの?そーんな怖い顔して」
アリシアは「こわーい」と体を震わせる動作をする。アリステラはアリシアを睨んだままだ。
「質問に答えろ、アリシア」
「多分、お姉ちゃんの思ってる通りだよ?」
「そうか」
次の瞬間だった。アリステラが如意棒をアリシアに振るう。
今まで見たことのない速さだったが、アリシアはその攻撃を腕を交差させ、受け止める。そのままアリシアは弾き飛ばされ、ブレーキしようと足を地にめり込ませた。跡がくっきり残っている。
「––ッ!アリシア…その力は…!」
「あーあ…ま、そういうことだよあんたらにバレる前に変身出来てよかった」
「アリステラさん!」
ヒロタカ、ゴルドン、メーニンが遅れて到着する。
「これは、やっぱり…『嫉妬の観察機』の通り…そういうことだったんですね…?」
「あぁ、裏切り者は紛れもない…アリシアだ」
「クフフ…」
バサッと真っ黒な翼を広げ、豹変したアリシアが甲高く笑う。
「さぁ!遊びましょ!素敵で可憐な夜だもの!」




