地に沈む凶悪な影
今日はいよいよ『7種の神器』の奪還作戦決行日だ。が、作戦とは言ったもののただ真っ正面から突撃するだけなのだが。
「今回もリーダー格の強い奴いるだろうな」
「あぁ…だが大丈夫だろう。私がいて、ヒロタカもメーニンもいるんだ」
「そうですね…俺達はメーニンに魔力を察知してもらって先にリーダーを倒すんですね?」
「あぁ、その間雑魚どもは任せたぞ。ゴルドン」
アリステラはチラリとゴルドンに目をやる。ゴルドンは目が合うとコクリとゆっくり深く頷く。
ヒロタカ達は反逆への道をまた一歩進めるのだった。
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地は魔獣や仲間達の血で汚れ、ドス黒く真っ赤に染まっていた。あちこちに死体が散りばめられている。
「クソ…」
「ヒロタカ!後ろを振り返るのは後だ…!」
「えぇ…分かってますよ…」
そこらに転がった仲間達の死体を避けながらアリステラとヒロタカはメーニンについて行く。
「――?もうかなり近いはずなのに…」
「何にもいないな」
ヒロタカ達は辺りを360°見渡してみる。が、やはり誰も何も無い。
「魔力はここのはず…何で姿が見えないの…?」
「敵の能力か…?」
この周辺に体を隠す様な物は無い。だが敵が現れない限りはこちらからも動けず立ち止まっていると…
「––ッ、アリステラさん!」
アリステラの後ろになんらかの影が見えた。
「《ワイルドストーム》」
メーニンは影に《ワイルドストーム》を唱え、影を吹き飛ばす。
「−−トカゲ?」
その影の姿は二足歩行のトカゲの様なカエルの様な見た目をしていた。
そのトカゲは受け身を取り、立ち上がるやいなや地面に沈んだ。




