混乱と共に異世界へ転移する
土は荒れ果て、木は所々立っているが葉が一枚も生えておらず、ボロボロだ…
「なんだよ…ここ…」
薄暗く、空には黒い雲が全体を覆っている。
そうして、混乱していると…
「おい!君!ここは危ないぞ!何をしているんだ!」
紺色の髪をした少女が話しかけてきた。
彼女は自分と同じぐらいの長さをした棒を持っている。おそらく180cm位だろう。
「き…気付いたらここにいて…」
「ふざけてるのか?まぁ深くは考えないでおいてやる。ここは危ないからな、私達の村に来い、案内してやる」
ふざけているわけでもなく大真面目なのだが…向こうからしたらふざけているように見えるらしい…まぁ、無理もないか…
『異世界』というやつに来て、頼れる人もいない…この人は信用してついて行くことにしよう。
「――、すまない…案内するのは後になりそうだ」
「え?」
「下がっていろ、私が片付ける」
すると、3匹ほどの犬がこちらを睨みつけていた。
「なんだ、あいつらは…?」
「ウルガレムだ、ここら辺にはよくいる魔獣だな」
そう言って、彼女は持っていた棒を構える。
そうして、彼女は襲いかかってきたウルガレムを凪払う。
距離を取り、ウルガレムは睨みを利かせ、攻撃の機会を伺う。
両者、沈黙の時間が流れ、緊張感がほとばしる。
先に動いたのは彼女の方だった。彼女はウルガレムを空中に持ち上げ、突き刺す。
そのまま、そのウルガレムは倒れ、続けて二匹目のウルガレムに接近し、頭部を棒で叩く。
そいつは、脳震盪で気絶し、彼女はそいつの顔を足で踏み潰した。
「――ッ!あと一匹は!?」
どこにいった…?と彼女は混乱する。
答えはすぐにわかった。
俺を後ろから襲おうとしていたのだ…
「まずい―――!」
そう、彼女は声をこぼす…
「はぁっ!」
――が、俺は襲いかかってきたウルガレムの脳天に拳をぶつけた。
新連載の癖に2話連続千文字超えてないっすね。次回からは毎話越えるよう頑張ります。