FLY & ESCAPE
「いやー、流石に強いねー」
「そんな呑気に言えるような状況じゃないでしょ」
ヒロタカ達は木々に隠れ、龍を見つめる。
そうして、見つめているときに分かったことがある。
定期的にアリステラがいるの方向を向き、出向こうとするのだ。恐らく、侵入者の排除のために設置されているのだろう。そして、大体の居場所は分かるのだろう。
「そろそろ、ちょっかいかけるか…」
そうして、木々から出て短剣を斬りつける。
「やっぱり固いなぁ…一枚一枚鱗を剥ぎ取ろうかな」
「戦いの最中でそんなことは出来ないし、グロテスク」
「拷問の時に使ってね★」
「起きてほしくないなぁ…そんなこと…」
龍はヒロタカを睨み付ける。さっさと向こういけばいいのにと心の中で嘲笑い、短剣を構える。
龍は大口を開け、ヒロタカを食わんと接近してくる。
「《ワイルド・ブレス》」
ヒロタカは高く飛び上がり。それを見計らいメーニンは風をヒロタカに巻き付けてさらに飛び上がらせる。
「よっと」
ヒロタカは龍の背に乗り、鱗を剥ぎ取りその間に短剣を刺し入れる。
「ギヤァォォォォ」
龍の雄叫びがあがり、ヒロタカを連れて天高く舞い上がる。
ヒロタカは振り落とされないよう短剣をしっかりと握る。
「うぉぉ!この世界ってこんな感じになってたのか…」
「ヒロタカ君!!――ってなんか呑気なこと言ってるし大丈夫そうね…」
上から見た世界は茶色く、所々に枯れた木がたたずんでいる。――お世辞にも綺麗とは言い難かった。
龍は痛がっているのか、ヒロタカを落とそうとしているのか、体をブルンブルンと震わせる。
「うぉぉぉぉぉ」
「ヒロタカ君!大丈夫!?」
深く刺さっていた短剣は次第に抜けていきついには龍の肉から抜け落ちる。
「あ…やべ…メーニン頼んだ」
「なんか、あんたよく落ちてるわよね…《ブリーズ・ウィング》」
そう言うとメーニンはヒロタカを優しく風でキャッチし、着地させる。
「ふぅ、助かった。流石にあの高さから落ちたらビビるな…」
「あんたに恐怖心はないのか?」
「そんな…橘さんじゃないんだから…」
「――?誰?」
「故郷の有名人だよ」
そんなことを言っている間に、龍はまたヒロタカ達を睨み付け、向かってくる。
「しつこいなぁ…そんな性格じゃあ嫌われるぞ?」
「孤高でしょ…龍なんて」
いままで通り、向かってきた龍は横に移動し、避ける。
「《ストーム・スラッシュ》」
メーニンは風の刃を龍に当てる。
だが、その風の刃は当たって砕ける。
「確かに、固いねぇ…」
「あぁ、倒すのは諦めるよ」
「え?狙ってたの?」
「ワンチャンねぇかな…って思ってた。なかった」
「む…無謀すぎる…そもそも、これ計画したのヒロタカ君でしょ!?」
「あぁ、こんだけ逃げ続けてたらそろそろ…」
そして、ドーンと空に1つの花火が上がった。
「お、噂をすれば…さて、逃げるか…」
「そうね…幸い視野は狭そうよ?」
戦闘シーンになると途端に書けなくなる。
これから戦闘シーン入ったなって思ったら投稿遅れると思えください。