防衛完了
いつもより短め、タイトル気に入らんからいつか変えるかも
「えっと…死んだんだよな?」
「そうね…復活もしないし…」
そうして、ヒロタカは深くため息をつく。
「疲れた」
倒したと分かり、ドッと疲れが現れる。
「――、ってか死体残ってねぇじゃねぇか!」
アイントスパイドの特性上残ってないのは倒した証拠なのだが、これでは敵の大玉を倒したとアピール出来ない。
「向こうはまだやってんのか?」
「分からないけど、戻ってみましょうか…」
「正直、もう戦いたくないんだがな…」
――――――――――――――――――――――
そうして、ヒロタカ達は戦場へと戻る。
「おぉ、魔獣の数がかなり減ってる…」
「よかった、防衛成功ね…」
ひとまずは安心…か…?
そう、心の中で安堵し、辺りを見渡す。
「――!アリステラさん!」
「ヒロタカ!?それにメーニンも…ぼろぼろじゃないか!どうしたんだ?」
「この群れのボスと思われる奴と対峙しまして…」
「なるほど…それでか…」
「すんなり、信じるんですね」
「あぁ、お前がそんなつまらん嘘をつくようには見えない、それにさっきから逃げ出す魔獣が多いからもしかしたらと思ってたところだ――よくやったな、ヒロタカ、メーニン」
「んま、あとは残党狩りですかね」
「あぁ、骨も残らないと思え」
――――――――――――――――――――――
「お前で最後かな…?」
一匹のウルガレムは依然、アリステラを睨む。
「逃げ出さない…という所は誉めてやろう」
それとも、勝機があると思っているのだろうか。
「アリステラさん…めちゃくちゃセリフが悪役っぽい」
「向こうから見たらこっちが悪だろう」
「攻めてるの向こうなのに?」
「――――」
睨むつけていたウルガレムがアリステラに飛びかかる。
アリステラは落ち着いた様子で、棒を振るい、ウルガレムの脳天をかち割る。
「よし」
「無視しやがった」
まぁ、この際どっちが悪かなどどうでよいのだが…
「よし、帰るぞ。死体は食えそうなのだけ持って帰れ」
「やっぱ食べるんですね…」
「あぁ、骨も残らないって言っただろ?」
「そういう意味だったの!?」