白雪の雪解け
いまはむかし。
明露国のとある山奥に、一つの家族が住んでいた。
家族といっても本当の家族ではない。男が山で捨てられた子どもを拾ってできたものであって、血は繋がっていない。だが、その家族はとても幸せに暮らしていた。
その家族の長女せつなには、将来をともに過ごそうと約束した青年がいる。
せつなは家族のために都の宮廷に奉公することになってしまい、二年の奉公を終えた暁にはささやかな婚礼を挙げようと約束した。
二人は幸せになる--はずだった。
せつなが宮廷に仕えることにより、せつなのさだめは大きく狂っていく。
明露国のとある山奥に、一つの家族が住んでいた。
家族といっても本当の家族ではない。男が山で捨てられた子どもを拾ってできたものであって、血は繋がっていない。だが、その家族はとても幸せに暮らしていた。
その家族の長女せつなには、将来をともに過ごそうと約束した青年がいる。
せつなは家族のために都の宮廷に奉公することになってしまい、二年の奉公を終えた暁にはささやかな婚礼を挙げようと約束した。
二人は幸せになる--はずだった。
せつなが宮廷に仕えることにより、せつなのさだめは大きく狂っていく。