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続く2回戦も、安室高校野球部は新戦力のピッチャー今居の完投と、安室高校打線の爆発により快勝を収めた。

この日は来るべき3回戦に備え、いつものように猛練習を行なっていた。安室高校野球部員たちは、この日はいつにも増して気合いが入っている。それにはあるひとつの大きな理由があった。



安室高校は2回戦を無事突破したわけであるが、

そんな安室高校との3回戦の対戦カードを巡って今、東京都営球場では白熱した2回戦が繰り広げられており、そしてその片方とは、昨年の春及び夏の大会において安室高校を苦しめた、赤坂実業高校なのである。

安室高校の部員たちはその試合を偵察するわけでもなく、赤坂実業高校が勝ち上がるものだと信じ込み、打倒赤坂実業高校という強い意志を胸に、練習に臨んでいた。

そして、部員たちが2回戦の結果について知るのは、全体練習が終わった夜10時頃の事であった。

全体練習が終わって自分の荷物を取りに行った部員たちは、各自スマートフォンにて高校野球速報を確認する。

最初に声をあげたのは矢澤だった。














「え!!赤坂実業負けとるやん!!!」












「え!マジで?!」











「本当だ!!しかも、近衛出てないじゃん!」










「相手の東京渡辺高校ってどこやねん!」









「知ってる?」










「聞いた事ねえや」













次々と部員たちは驚きの声をあげる。なんと、前年度甲子園出場校である赤坂実業高校は、2回戦で、それもエースピッチャーの近衛を使わずに、敗れ去ったのだ。

安室高校ナインが驚くのも無理はなかった。昨年散々苦しめられた因縁の相手を倒す為に、これまで気合いを入れ、いっそう気を引き締め、練習に励んできたのだ。その目標が消えてしまっては、拍子抜けてしまう。

ライバル校の敗退を知ったチームメイトの気の緩みを感じたキャプテンの金串は、気を引き締めさせようと、大きな声でゲキを飛ばすことにした。









「おい、みんな!油断するな!俺たちの目標はあくまで日本一だ!赤坂実業を倒す事ではない!だから、今まで通り、やる事は何も変える必要はない!気を引き締めていくぞ!」











「ウッス!!!!!」










金串のあまりにもっともな助言に、チームメイトたちは素直に返事をした。皆も流石に、自分たちのやるべきことをしっかりと理解できているようだ。

こうして安室高校野球部員たちは、来週の東京都春季大会3回戦、東京渡辺高校という未知の相手との対戦に備え、金串を中心に連日、倒れるほどの猛練習を行うのであった。

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