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1番 ライト 藤井 ハイ!!!
2番 セカンド 木戸 ハイ!!!
3番 サード 金串 ハイ!!!
4番 ショート 御木本 ハイ!!!
5番 レフト 高杉 ハイ!!!
6番 ファースト 中村 ハイ!!!
7番 センター 佐々木 ハイ!!!
8番 キャッチャー 松本 ハイ!!!
9番 ピッチャー 櫻井 ハイ!!!
石原から、今回は口頭でスターティングラインナップが発表された。
矢澤はベンチ入りする事は出来たものの、レギュラーを掴みとるまではいかなかったようだ。しかし、矢澤と最後まで1番バッターの座を争い、最終的にその競争に勝利しただけの事はあって、藤井の実力は相当なものに成長していた。
また、先発ピッチャーだが、今までの石原は当日まで選手たちの様子をじっくりと観察する、というやり方をとってきたのだが、練習を重ねていくうちに、ようやく投手の柱というものが出来た。
3年生のサウスポー大沢、1年生の右投手櫻井と、同じく1年生右投手肘井だ。今回の夏の大会は、この3人を中心に投手起用を運営していくという事が伝えられた。
そして何といっても驚きなのが、金串の3番起用だ。たしかに金串のバッティングは上級生を凌ぐことはもはや言うまでもないだろう。
しかし、1年生をクリーンアップに起用するという石原の徹底した実力主義の作戦は、いつも野球部員を驚かせる。
しかしそうはいってもやはり、石原の打順構成は実に合理的である。
金串を御木本の前の打順に置く事で、これは相手投手に金串に対する勝負を避けられなくする狙いがある。さらに、最近覚醒した高杉を5番レフトに起用する事で、御木本に対しても同じく、きっちり勝負をさせようという狙いがあるのだ。
春の段階ではそれぞれ3番、5番、と打線の中核を担っていた中村と佐々木が下位打線に回る事もチームにとっては心強く、打線の更なる厚みを生み出す。
石原からメンバーを発表され、高揚した部員たちは、すぐさま御木本を中心に円陣を組んだ。
「おぉ〜〜い!!!夏の大会、勝ち上がるのは誰だ!!!」
「俺たちだ!!!!!」
「優勝するのは誰だぁ!!!」
「俺たちだ!!!!!」
「全国大会、勝ち上がるのは誰だぁ!!!」
「俺たちだ!!!!!」
「優勝するのは......俺たちだぁぁぁ!!!!!」
ウッス!!!ウッス!!!ウッス!!!
ウッス!!!ウッス!!!ウッス!!!
ウッス!!!ウッス!!!ウッス!!!
あまりの騒がしさに、狭い部室の屋根が破れるかと、監督の石原は心配になるくらいだったが、教え子たちのやる気に満ちた様子を見て、自分も円陣の輪に加わりたいくらいという気持ちだった。
「いいね、でも外でやれよ」
解散を告げ、石原は退出した。




