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100人以上在籍する、安室高校野球部の部員たちは皆、石原のもと、部室に集合していた。








「えーでは、春季大会におけるベンチ入りメンバー及びスターティングメンバーを発表する」








「ウッス!!!」









東京都春季大会を1週間後に控え、遂に石原からメンバーが発表される時が来た。


石原は部室内のホワイトボードに、新品のボードペンで順にベンチ入りメンバーの名前を書き込んでいった。勿論、最初に書き込まれるのは御木本の名前だ。

部員たちの頭の中にあるのは、自分がたった18人のベンチ入りメンバーの中にあるのかどうか、ただその一点に尽きる。

ただ、1年生は金串を除いては、そこまで肩に力を入れてメンバー発表に臨む者は居なかった。









「あっ金串だ」








矢澤の声に反応し、金串はホワイトボードを見る。すると、1年生でただ1人、18番目に自分の名前があった。

18人のうち3年生が10人、2年生が7人、1年生が金串1人と、バランスのとれた構成になっている。そこには年功序列の雰囲気は全く感じられない。この事に、1年生たちは競争の世界の厳しさをひしひしと感じた。












「えーでは、初戦のスタメンも発表する。

これは俺の口から直接発表する」








スタメン発表に、部員全員の注目が集まった。

皆が気にするのは勿論、自分がスターティングメンバーに入っているかという事と、金串と高杉、どちらがレギュラーであるかという事だ。









1番 ライト 藤井 ハイ!!!




2番 セカンド 木戸 ハイ!!!




3番 ファースト 中村 ハイ!!!





4番 ショート 御木本 ハイ!!!!!




5番 レフト 佐々木 ハイ!!!





6番 キャッチャー 松本 ハイ!!!






7番 センター 葉山 ハイ!!!






8番 サード 金串 ハイ!!!!!!







「ピッチャーはその日のコンデションで決定する。以上だ」







!!!!!!!!!!







まさかのスタメンに、野球部全体に電撃が走った。1年生が春季大会の時点で既にスタメンに名を連ねるのは、安室高校野球部創立以来の出来事であるからだ。

1年生たちはもはや高杉の顔を見る事が出来なかった。

ミーティングを終え、解散した後、1年生だけの空間になってから、1年生の中で矢澤が初めて口を開いた。









「金串、エグいな。どんどん先に行ってもうてる」









「まぁ、普段の練習からもう既に高杉を圧倒しちゃってたからな」









「おい、金串。俺たちが言うのもお門違いだけど、高杉さんの分まで頑張るんだよ!」










「うん、そうだな。精一杯頑張るよ。チームのために」








この日から、金串は安室高校野球部のレギュラーとして、一所懸命に練習に励むのであった。



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