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月日は流れ、金串をはじめとする安室高校野球部はよりいっそう気合いを入れて練習に励んだ。そしてついに、この日は石原によるベンチ入り及びスターティングオーダー発表が予定されていた。金串にとってはこれが2回目の夏の大会であり、昨年の雪辱をなんとしても晴らそうと、強い意志を胸に抱いていた。

それはこの大会を最後に引退する3年生たち、特に高杉にとっても同じだ。この世代からはキャプテンは誕生しなかった。

それだけ先代の御木本や監督の石原から信頼を得られなかったという事である。本来ならば自分がキャプテンを任されなくてはならない事を自覚していた高杉は、最後の大会だけでも、苦労をかけた金串をはじめとする後輩たちを日本一に導いてやろうという、希望に燃えていた。




さて、この日も金串や高杉を中心にあまりに過酷な猛練習を夜遅くまで行った。全体練習の終了後に、野球部員たちは全員、部室へと集合した。そしてそこには勿論、監督である石原も臨席している。

部室の中に集まった部員たちの表情は、今までにもまして勇ましく、逞しかった。そんな部員たちの顔をひとりひとりしっかりと確認した後、石原は自分の口からベンチ入り及びスターティングメンバーを発表し始めた。












「それでは、今年の夏の大会のベンチ入り、スタメンを発表する」











「ウッス!!!!!」










夏の大会のような気合いの入る大会の時は、石原はいつも自分の口からメンバー発表を行うのだ。











1番 ライト 藤井 ハイ!!!





2番 ファースト 矢澤 ハイ!!!





3番 レフト 高杉 ハイ!!!





4番 サード 金串 ハイ!!!





5番 ライト 葉山 ハイ!!!






6番 セカンド 小久保 ハイ!!!





7番 キャッチャー 大蔵ハイ!!!






8番 ショート 大塚ハイ!!!







9番 ピッチャー 今居 ハイ!!!










スターティングメンバーは大体いつも通りで、初戦における先発ピッチャーは今居との事だ。









「以上。では明日も引き続き頑張ってくれたまえ」










「ウッス!!!!!」










やはりいつものように口数の少ない石原であるが、この時は心なしか口調に少し凄みが含まれているようだ。やはり石原も監督である以上、昨年の雪辱を晴らすべく気を引きしめている様子である。

石原が退室した後、キャプテンの金串を中心に部員たちは円陣を組んだ。







「よぉぉーし、頑張るぞぉぉぉ!」










「ウッス!!!!!」








そしてその後は、余計な私語を話すような事もなく、部員たちは緊張感をもったまま解散し、各自個人練習に入った。夜遅くまで練習に励むのであった。

果たして今年の安室高校は、夏の大会を制する事が出来るのであろうか。

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