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神々の箱庭  作者: チャーリー フール
第4章 絆
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6話 トラブル

遅くなって本当にすみません!

 さて、宿に戻るわけだけど、シェイルが戻ってくるまで時間はあるわけだし、散策しながら行くことにしますか。

 とは言っても、この街の事はよく知らないから行く当てもないよな~。

 宿の場所は覚えてるし、少し遠回りして戻るか。


 さて問題です。

 この選択は間違っていたでしょうか?


 答え。

 はい、間違っていました。


 どうせまたトラブルだろうって?

 はいそうですよ!面倒事ですよ!

 全部終わった後死ぬほど後悔したよ!


 今、僕の目の前では、必死の顔で参加を頼み込む少女と、それを困ったような顔で断っている女性の会話。

 話を聞く限り、少女が武闘大会に参加したいけど人数制限その他諸々で登録できないって状況かな。


 どうやら、予選がトーナメント形式だから、奇数は人数調整が大変なんだと。

 そんなに?と思うけど1000人近く参加してるからなんだろうね。


「ねぇ、一寸良い?次回の大会とかじゃダメなの?」

「そうですね。来年であれば魔法大会。次の無差別大会は4年後となっています」

「どうしても……出ないといけないんです」

「ふ~ん。じゃあそれ、僕が出たら良いんじゃないの?」

「申し訳ありませんが、彼女は参加資格を満たしていませんのでスバル様が申し込みをされても彼女の参加は許可することができません」

「参加資格?」

「はい。無差別の大会になりますので、相当危険性が高いです。ですので、1対1(デュエル)と同様にセーフティーを設けられる冒険者、仮登録冒険者。若しくは治癒ギルド、薬師ギルドに所属している、契約をしている場合になります。

 全て未所属であっても、冒険者ギルドと連携して一時的に仮登録することは可能でしたが、登録は1週間前に締め切っています。

 また、一定量の戦闘能力が求められるため、戦闘スキルを最低1つは所持している必要があります。戦闘スキルは技術経験値の蓄積が微量であるため、所持している事である程度の実力が証明されます。

 そして、ここ数ヵ月以内の討伐記録等の実績が必要です。スキルは筋力などのステータスが落ちても残りますので、現在も戦闘可能である事の証明が必要です」


 一般市民が間違って参加して死んだりしないような予防策なんだろうな。

 しかし、となるとどうするのが良いんだ?


「……そうですね、では──」

「なら、これで良いかしら?」

「え」

「え?」

「な、シェイル!?」

「偶数なら良いんでしょう?」


 レラインさんのところに行ってた筈のシェイルが、隣に来て、用紙に自分の名前を書く。

 そのまま、はい、とペンを渡してくる。


 条件反射で受け取って、参加希望用紙に名前を書く。

 って、は!


「セーフティを設けられる仮登録冒険者で、戦闘スキルを持っていて実績記録ありよ?問題はないわ」

「いや、でもこれ僕が首突っ込んだ事で」


 かくかくしかじかと状況を説明する。

 説明する程の情報量もないけど。


 静かにそれを聴き終えたシェイルは、優しく笑って


「だったら、尚更でしょう?」


と言う。

 あぁもう好き!


「確かに、黒騎士と白聖女であれば参加資格を満たしていますね。畏まりました。参加手続きを行います」


 受付の人は、納得したように頷いて、てきぱきと登録手続きをする。

 そう言えば何て言いかけていたんだろう?


 取り敢えず今は軽い禁止事項の説明の方を聞いておこう。

 詳しいのはルールブックに乗っているけど、昨今は読まない人も多いみたいだから、申し込みの時に大切な事だけ説明するんだって。

 運営の人も大変だね。


 基本的なルールは1対1(デュエル)と同じ感じ。

 無差別だから仕方ないけど、致死毒は禁止、麻痺させる程度だったら良いけど、できれば予め解毒剤を用意してほしい。

 周囲に観客がいるから道徳的マナーを守ってほしい。

 この辺りが追加されてる。


 冒険者ギルドのやつだと自己責任な物が多いけど、大衆向けの娯楽だと気を付ける点も多いんだね。


「武器に制限はないかしら?」

「無差別級ですが、名付き(ネームド)の魔剣等は禁じられています」

「とう言う事は僕の妖刀は大丈夫?」

「はい」


 サンレイズの街でエディ婆に貰ったの、実は妖刀だった。

 しかもかなり良いやつ。

 何であれがノアンティクにあったのかは未だに謎。

 まぁ天使で貴族なエディ婆だから、何処かに伝があったのかもね。


「名のある魔剣……」

「えっと……持ってるの?」

「魔剣ディアブル、神弓ディエ、妖刀アレムは駄目かしら?」

「駄目に決まってますよ!何ですかその凶悪なのは!」


 受付の人が叫ぶ。

 いや~、流石シェイル。


「……武器は魔法で作る事にするわ」

「え?これ以外ないの?」

「基本魔術がメインだし、曰く付きのものを預かっているだけなのよね」


 受付の人が絶句してる。

 ……あれ?僕必要?

 人数合わせのためには必要だけど、この無差別の大会でもシェイル余裕で1人勝ちできそう。











───────────────────────












 計画が失敗した!

 アトリエス様のための計画が!


 本来はあの娘を利用して、黒騎士の参加登録の代わりに専属契約に頷かせる計画だったというのに!

 黒騎士の契約を手土産にすれば、私も側仕えにさせていただけたというのに!


 あの女、白聖女は何者なのだ。

 アトリエス様の友人であるならば、恋人ともに喜んで仕えるものだろう!

 それに、所持している武器。

 あれを持っているという事を堂々と明かすなんて。

 まるで私の計画に勘づいて警告しているような……。


「ねぇ」

「!?」


 ふと横から声をかけられ、ばっとそちらに視線をやると、そこにいるのは白い髪と赤い瞳の少女。


「ど、どうされました?こちらは関係者以外立ち入り禁止ですが」

「貴女、アスの所にいたわよね?侍女見習いだって。どうしてここにいるの?」


 顔を覚えられている!?


「見習いですので、家族を養うには十分なお給金ではないのです」

「……そう」

「ご用件は以上でしょうか?」

「2つ、言っておく事があるわ。

〝黒騎士、及び白聖女等の即戦力の個人所有を禁じる〟

 これは、この国の貴族全員に通達がいっている事よ。

 そして、名付き(ネームド)の武器。あれの警告の意味は、解っているわよね?」


 疑問形でありながら有無を言わせない口調に、私は直感的に、これ以上の謀計は無駄だと悟る。




 それでも。











 我が主、アトリエス様は、絶対──。

スランプ、リアルの事情もろもろで執筆、投稿が遅れて本当に申し訳ありません

大体の構想は練れているのですがいざ書くとなると遅々と進まない状況です

今後さらに忙しくなるのが予想されるので年度が明けるまでは不定期更新させていただきます


最後に、中々進まないこの話にお付き合いいただいている皆様、本当にありがとうございます!

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