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神々の箱庭  作者: チャーリー フール
第4章 絆
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2話 絡まれ慣れた

「あなたをわたしの専属冒険者にしてあげるわ!光栄に思いなさい!」

「いや、お断りします」

「今ならシェイルが」

「私は移動するわよ?」

「何で行くの!」

「契約でしょ……。何で揃いも揃って」


 ……あれ?回想しても理由がわからない。

 どうしてこうなった?


「というかどうしてスバルを専属護衛にって思ったの?」


 あ、シェイルもわからなかったんだ。


「……だって、黒騎士がいればシェイルがいるし、シェイルがいれば黒騎士がいるもん」

「……」

「……たまには戻ってくるわよ。それに、手続きとかで暫く滞在するわ」


 しょぼくれた風に下を向く残念領主の様子に、シェイルは困った風な顔をしながら慰める。

 一ヶ所に留まるとこういう事もあるのか。

 僕にとって別れは日常茶飯事だからなぁ。


「1ヶ月おきに戻ってくること!」

「無理よ!」

「転移使え!」

「戻ったら何日滞在させられるか判ったものじゃないでしょ」


 言えてる。

 残念領主さんの様子から、戻る度に引き留めそうだもんね。


「む~2ヶ月?」

「全然譲渡してないじゃない」

「3ヶ月半?」

「変わってないわよ」

「もう!1週間にするよ!」

「減ったわよ!?」


 処でこれ何時まで続くんだろう。




───────────────────────




 結局、シェイルと残念領主さんの掛け合いは、残念領主さんの書記官が残念領主さんを回収に来たことで解決した。

 これで漸く落ち着いて列に並べる、と思っていました。


「シェイル!見つけたぞ!」


 第二団が到着した。


「あぁ、もう追い付いたの……」


 シェイルが、疲れたような諦めたような声を出す。

 研究員達は観戦の姿勢をとってる。

 止めようとしてたんじゃないの?


「何故我々を置いて出立するのだ。む?そちらは……」

「こんにちは。僕はスバル。黒騎士が二つ名のAランク冒険者。そして、シェイルの恋人、だよ。宜しくね?」


 恋人を強調して伝える。

 バッと音を立ててシェイルを見る王子くん達。


「本当よ?」


 あっさりと肯定するシェイルに、王子くん達は戯言だと一蹴する事もできない。

 信じられない、という顔をしてるが、別にシェイルに恋人がいたっていいじゃん。


「さて。……取り合えず、一発ずつで良いかな?」

「ふむ、少し待ってくれ」

「何?」


 命乞いとかは聞かないよ?

 まぁ半殺しで許してあげるから。


「俺は黒騎士殿に何かしたか?」


 ぷつッとキレた。


「バカの天然もここまでくると凄いね~」

「ここに並べ?」

「キレましたねぇ~これは」

「そうだねぇ」

「お、お待ちください」

「おお、護衛騎士アランが止めに入った~」


 にっこりと、笑いながら一列に並ぶように言う。

 命令口調になるのは仕方にでしょ。


 腰の刀に手をかけないように気を付けていると、騎士くんが間に入って止めてきた。


「何?」

「黒騎士スバルが聞き返します」

「お伺いします。何をされようとしていますか」

「不穏な気配を察しているのでしょう。護衛騎士アランは焦ったように質問します」

「ん?殴る」

「おおっと黒騎士ストレートに言った~」

「一々合いの手入れないで、研究員さん」

「は~い」


 後ろで実況中継をしている研究員(女)を黙らせる。


「私が3人分も引き受けますので、どうか殿下方に手を下すのはお止めください!」

「自ら的になるとは殊勝だね。でも一発は絶対殴る。シェイルに迷惑かけた罰だ」

「黒騎士目が据わってるねぇ。じゃあさぁ、どうせだったらギルドの試合場借りたらぁ?中々に広いしぃ」

「ねぇギルマス、その心は?」

「面白そう」


 そんなこんなで何故か冒険者ギルドの試合場に移動。

 ギャラリーがさっきから増え続けてるんだけど。


「黒騎士が戦うって聞いたから増えたねぇ」

「え?僕のせいなの?」

「アランも中々の実力者だからね~」

「僕には叶うまい」

「滅多な人と黒騎士は比べちゃいけないでしょぉ……」


 冒険者ギルドには、登録試験や新人の育成、手合わせのために、裏手に試合場がある事が多い。

 大きさはそれこそ街によりけりだけど、ミッドストリームみたいな大都市だったら、相当広い。


 端から端まで100m以上あるし、ギャラリーが入るための席すら用意されている。

 時たま、武器合わせのために使われていたりするのか、様々な獲物が置いてある区画もあるし、魔法練習に使われる的人形や、抉れてぼこぼこになった地面もある。


「じゃあ、これから、黒騎士vs護衛騎士の試合を行いまぁす。主催者兼司会は、冒険者ギルドプログレス市支部のギルドマスター、リュゼですよぉ。

 じゃあ、アラン君からまず一言ぉ」

「この度は、()()という形でお手合わせしていただき、真に有難うございます」


 あ、こいつしれっと私闘を指導に変えた。

 これで(僕は元々負ける気ないけど)負けたとしても、王子くん達が、影で何か言われる事もないだろうね。

 王子の護衛は一冒険者に劣ってるとか、大局を読めないとか。

 まぁ確かにシェイルのお陰で成長してるのかな?


 好感度が少しだけ回復。

 +1程度ね。

 勿論-10000位の状態で。


 さて、指導って事になったんだから、それに託つけて色々して良いって事だよね?


「じゃあ黒い思考の滲み出てる黒騎士、返事をどうぞぉ」


 一寸、紹介の仕方。


「……そうだね。色々と学べると良いね」

「色々の所に含みを感じたぁ。

 じゃあ、始めぇ!」

次回の投稿は6/10の予定です

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