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神々の箱庭  作者: チャーリー フール
第3章 再会
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6話 出立

文字数が安定しなくてすみません……

取り敢えず平均2500文字を目標にします

「お願いだからぁあ~」

「ごめん、無理ね」


 半分泣きながら私にすがり付いてくる研究室メンバー。

 この世の終わり、地獄のような顔ね。


「大体、ここに居られるのは2年だけって前から言っておいた筈よ」

「煩い!シェイルが居なくなったら誰が実験結果まとめるのさ!」

「煩いて……」

「そうっ誰が論文の推敲をするの?」

「誰が片付けをするんだ!?」

「それに私達ご飯作れないよ~!?」

「後半2つは単なる生活不能者の言葉ね」


 はぁと私は溜め息をつく。

 想像はしていたけどやっぱりカオスね、全く。


「実験結果をまとめるのに便利なソフトを作っておいたわ。タブレットの試作品は改良できるわよね?それを使って。

 論文の推敲は一応マニュアルを作っておいたわ。家事類もね。

 家事に関しては念のために信頼できる口から人を雇っておいたら?」


 どうして私は最後の最後まで指示を出しているのかしら。

 取り敢えず、ギルドと市長に挨拶をしに行きましょうか。

 まずは市長の方かしら。


 この市の中心、市長邸の所へ向かう。

 道中では様々な市民とすれ違う。


 私は今、髪や瞳の色を隠していない。

 サンレイズの街を出てしまったから、おばあちゃんの魔法薬を定期的に得ることができなくなったし、ステラ家との縁はもう無くなってしまったから、迷惑をかける人もいない。

 だから、隠すのを止めたのよね。

 かつらや眼帯、といった方法もあるけど、何時ばれるかわからないから。


 魔法薬の在庫が切れた時に、どうせならこのままにしておけば良いって言われたのが始まりなのよね。

 私の”薬品創造”でも魔法薬は創れないから常時服用は止めたの。

 魔法薬は原料の鮮度、周囲の気温や湿度に気を付けなければいけないし、効果が簡単に解けないようにするのは魔法でかけたら意味がないから、複雑な術式を書かないといけないのよね。


 金髪青瞳の姿でこの市に深く馴染んでいたからか、白髪に赤と青のオッドアイになっても態度は変わらなかったわ。

 こういう人たちが世界中に居たらいいのにね。


 市長邸の次はギルド。

 そういえばまだ本登録はしていなかったわね。


 7歳になったらどのギルドでも仮登録はできるのよね。本登録は13歳以上。

 研究に忙殺されていて忘れていたわ。

 登録には丸1日かかるし、移動先の街でするべきね。

 特にお世話になっている商人ギルドと冒険者ギルドに顔を出す。




「にしても急だねぇ」

「そろそろ時期だと思ってね」

「そうかぁ。ねぇシェイル、本当にココで本登録していかないのぉ?」

「多分時間がないと思うわ。夕方には立つと思うもの」

「思う?」

「えぇ、1人合流する予定の人がいるのよ」

「へぇ、何時連絡取り合ったのぉ?最近缶詰だったじゃん」

「取り合ってないわよ」

「ほぇ?」

「前から約束はしていたし、そろそろ来ると思ったのよ」

「それで何で今日ってわかるのぉ?」

「ふふふ、秘密」

「本当にシェイルは不思議生物だねぇ」


 否定はしないわ。

 ただやっぱり気になるから一応心の中で突っ込んでおく。

 不思議生物って何よ。


「この後はどの街にいくのぉ?」

「それは合流した後に決めるわ。ただ、契約が終わるし、ミッドストリームになるんじゃないかしら?」


 契約解消に際して、ここの領主と話さなきゃいけない事とかもあるだろうし。


「ふむふむ、ミッドストリームかぁ」

「何企んでいるの?」

「別にぃ~?」

「嘘つけ。だったら何で目をそらすのよ。あからさまね」

「まぁまぁ、あ、じゃあさぁ。この辺りに盗賊出るから気を付けてねぇ」


 ギルド長が指差したのは、ここプログレス市と、中央都市ミッドストリームの間、プログレス市に限りなく近い所。


「ダンジョン都市の周辺に居たんだけどぉ、移動してきたみたいなんだよねぇ」


 シェイルだったら心配要らないだろうけどって。

 それはまだ成人していない女子にかける言葉じゃないと思うのだけど?

 確かに盗賊位平気だけど。


 それにしてもダンジョン都市の方から……。

 まぁ例えエンカウントしてもスバルだから大丈夫ね。




 もう日が傾き始めているし、門の方にいきますか。

 門の手前には研究員メンバーやギルドメンバー、この市で知り合った人達。

 と、なぜか複数人の見知らぬ女性が。


 どちら様?門の外の方を向いているから出迎えよね。

 身なりからして貴族の子女のような気がするのだけど?


「何かの集まりでもあったかしら?」


 こそっと聞くけど、全員わかんないという風に、首をかしげる。


「よくわかんないけど、転移魔法陣でダンジョン都市の方から来たらしいよ~。ついさっき」

「ついさっき?」


 転移魔法陣で先回りして迎えたい相手。

 それもダンジョン都市の方から?

 それってもしかして……。


「まぁ多分大丈夫でしょう」

「シェイルがそう言うんだったら良いか~。ところで王子さん達は?」

「明らかに面倒事になるから黙っているわ」

「……賢明だね」


 何?シェイルが他の街に行く?

 行く行く!ついて行くに決まってんだろ!

 という声がそっくり想像できるわ。


「そういやさぁ、シェイルの合流する人って──」


 質問しかけたギルドマスターを片手で制する。


「どうかしたのぉ?」


 声を潜めて聞いてくる。

 気のせい、じゃないわよね。


「剣の音がした気がするの。ちょっと待ってて」


 門の外、森の方から剣と剣がぶつかり合う金属音がしたような気がするのよね。

 う~ん、やっぱり盗賊はフラグだったのかしら。

次回の投稿は12/30の予定です

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