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神々の箱庭  作者: チャーリー フール
第2章 はじまり
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28話 事件-襲撃-

「侍女さん、上!」

「承知しております」


 領主さんからゲームを提案されて、かれこれ2時間は経ったと思う。

 僕達は絶賛迎撃中だ。


 100人以上いる鬼を全員退治してみろ、と言われた後、ノアンティクに一斉攻撃が始まった。

 場所は割れてるみたいだね。

 かくれんぼにならないじゃんこれ。


 取り敢えず数が多すぎたので、この店に立て込もって迎え撃つことにしたんだ。

 エディ婆の店は特別製で、ある程度の攻撃だったら防げる。


 僕が入り口に立って、1番数が多い正面からの敵を担当し、裏口などから来た敵は侍女さんが担当している。

 侍女さんの方が、縦横無尽に動き回っている分、疲弊が激しい。


 ただ、第1陣はもうほとんど終わりのようで、一斉射撃宜しく攻撃してきた人達はほとんど捕縛した。


 店に入れるのはどうかと思ったけど、放置して復活して、後ろをとられるよりはずっと良い。


 何を使って捕縛しているかというと、ノアンティクにある魔封じのロープ。

 シェイルが考案し、作った試作品を、エディ婆が高性能化、量産した物なんだ。


 魔を封じるロープ。

 つまり魔を動かせないから、縛った相手の魔法を使えなくする代物。

 凄い発明品だね。


 さらに!

 エディ婆が手を加えたから、スキルとステータスの一部も封じる事ができるんだって。

 魔法使いじゃなくて戦士も捕縛できるんだね。


 これはエディ婆から聞いたんだ。

 ついさっき。


 さて、どうやってでしょう。

 答えはコレ!


 シェイルお手製、通信魔道具!

 両手にスッポリ収まるサイズの、水晶球みたいな外見。

 色は濃いめの紫。

 魔石でできてるんだって。


 最初に来たあの人をその場で撃退した後に、エディ婆が連絡してきたんだ。


 この玉がぼわぁ~と光った時にはびっくりしたよ。

 凄い怪しい光だったもん。


 そのエディ婆が言うには、広場にも襲撃があって、今のエディ婆は住民を守るので手一杯らしい。


 住民を広場かステラ邸に避難させて、それぞれエディ婆と当主さん&奥さんが結界を張って、被害が出ないようにするんだって。


 本当にもう当主さんと奥さん帰ってきちゃったんだ。

 帰ってくるまで後2週間はあるはずだったんだけどなぁ。

 まぁ居て良かったよ。


 それから1時間に1回、エディ婆から定時報告をするって言って、1時間前に連絡がきた時に、魔封じのロープの場所を教えてもらったんだ。


 ついでに店の中の物は自由に使って良いって言われた。

 

 エディ婆かっこいいな~。

 襲撃があったのに全然動じてなかった。


「侍女さん!一旦戻って!」


 僕はそう言うと、路地にいる最後に1人を蹴り飛ばす。

 狭くて剣なんて振り回せないから、当主さんに手解きを受けた体術で対応してる。


 さっさと魔封じのロープで縛って店の中にポイッ。


 跳んで屋根に上って〈気配察知〉の範囲を広げて残りの上空の敵は3人っと。

 あ、こっちに向かってきてる。

 だったら好都合だね。


 火魔法【火弾】でサクッと撃ち落とす。

 全員回収して僕もノアンティクに戻る。


 ふぅ。

 正確な魔法の狙撃って集中力いるからなぁ。

 ちょっと疲れたや。


 【火弾】は【火砲】の上位の魔法らしくて、威力は申し分ないけどその分MPの消費がね……。

 まぁ、助かってるから不問としよう。


 3人を縛って、店の一角に放り投げる。

 そこには、今までに倒してきた鬼達が山積みになっている。


 大体30人位かな?倒したのは。

 結構頑張ったつもりだったんだけど、まだ1/3もいってないよ。


 にしても問題なのは彼らの強さかな?

 一応、ノアンティクっていう砦に立てこもっている状態だけど、平地で囲まれでもしたら1人で相手できるのは……5人位?

 ……うん、ここは出来る限り離れないようにしよう。

 エディ婆との連絡の関係上離れる予定もないけどね。


「ねぇ侍女さん。妖精の守人って組織の事わかる?」


 鬼は自分達の事をそう言ってたけど。

 妖精ってどう考えても領主さんに関わる何かだよね。


「はい、存じております」

「詳しく教えてくれない?」

「はい、もとよりそのつもりです。まず、妖精の守人とは、領主、メカルト・マールが他者より優れた力を持つ者を集め、作られたものです。構成員については──」


 その後、僕は侍女さんに構成員や、彼らの詳しい特徴について教えてくれた。

 紙の資料を交えてね。

 シェイルが、僕には紙を見せながら説明するのが良いって事を言ってくれたんだって。


 ついでにこの資料もシェイルお手製らしい。

 ちょっと元気でた。

 もうちょい頑張れそう。


「ありがとう、侍女さん」


 僕がそう言うと、例を言われるほどの事ではない、という風に首を振った。

 その首がかくんと落ちる。

 ああ、眠いんだね。


「侍女さん、疲れたでしょ。寝てて良いよ」

「いいえ。大丈夫です」

「いや大丈夫じゃないでしょ。しっかり寝ないとダメだよ」

「しかし、私が寝てしまっては気配察知が!」

「あ、それなら大丈夫だよ。確かこの店には……あ、あったあった。ほらこれ。シェイルが創った察知魔道具。半径10メートル以内の敵意、魔力、熱を察知できるんだ。それに僕が10分に1回〈気配察知〉で調べるから、ね」

「……」


 まだ言いたい事はあっただろうけど、やっぱり疲れてたんだろうね。

 すぐ寝ちゃった。


 それから1時間。

 店の中は静かだ。


 暗い店の中には、1つの魔水晶が浮いている。

 それは黄色く光って、立体のレーダーのように灯台が灯すような光を動かしている。


 これがシェイルの創った察知魔道具。

 周囲より温度が高かったり、魔力が固まっていたり、敵意があったりすると、その部分が発光するんだ。


 中心の魔水晶が、ここノアンティクを示しているから、大体の距離もわかるから迎撃がらくちん。


 おっと、そろそろエディ婆の定時報告の時間だね。

 そう考えると同時に件の通信魔道具が怪しい雰囲気の光を放つ。


「エディ婆。そっちの様子はどう?」

“変化なしだよ。そっちはどうだい?”

「こっちは襲撃が一段落したよ。侍女さんには、妖精の守人について教えてもらった後、睡眠をとってもらってるよ」

“それが正解であろうな。お主は平気か?”

「僕は大丈夫だよ。1日の徹夜くらいどって事ないから」

“そうか。そうじゃ、エルはそちらに戻っておるか?”

「ううん?戻ったって事は、さっきまでそっちにいたの?」

“ああ、一緒に居たというわけではないが、さっきまで広場で戦っておったのじゃ”

「そうなんだ……」


 合流できると良いんだけどな。

 はぁ、長い夜になりそう。

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