21話 事件(小)-問題Ⅰ-
ブクマ10件 ありがとうございます!!
スバル視点です
あー行っちゃった。
先にエディ婆の店にいっておいてって言われたけど、まずここどこ?
何かシェイルが考え事をしながら歩いていって、それに付いてったから、どこにいるかわからないよ。
というよりさっきのシェイル何?
軽業師みたいにひょいひょいと建物の間を跳んでいったよ。
もう、かっこよかったよ。
軽く壁に足をついたら、ふわりと屋根に飛び降りて、動きが凄い軽やかだったし、バランスも良かった。
僕はあんな事できないなぁ。
さて、何か事件起きてるみたいだし。
気になるから僕も広場の方に行ってみようかな~。
下手に動き回ったら迷子になりそうだし、ショートカットした方が良いかな。
回りの建物の高さを見る。
あの3階建ての建物だ良いかな。
シェイルの行った方向だし。
できる限りその建物の近くまで歩く。
僕の最初期からので、唯一の戦闘スキル〈剣道〉は中々のチートスキルだったみたいだね。
普通のスキルには扱える能力、つまり“機能”が1つか2つ、多くても3つ位しかないんだ。
僕の〈言語習得〉だと、“言語理解”と“言語定着”の2つっていう風な感じに。
だけど〈剣道〉は戦闘スキルの最上位だからかな。
機能が6つもあったんだ。
能力・身体強化系で“俊足”“剛腕”“集中”の3つ。
剣技の補正能力のようなものの“剣道”に、自分の所有している剣を召喚できる“剣召喚”、大抵の剣を使える“剣の友”で6つ。
最上位のスキルだから進化はしないけど、今後も機能は増えていくんだって。
シェイルの〈弓道〉も凄い機能の数なんだよね。
確か“韋駄天”“金剛力”“精神統一”“弓道”“武器召喚”“弓の朋友”“立体機動”“均整移動”“物理・魔法攻撃耐性”の9つだったかな。
聞くからに強そうな機能だよね。
僕も鍛練すればここまでできるかなぁ?
半年間、鍛練は欠かさずやったけど〈習得率上昇〉をもってしても機能増えなかったからなぁ。
今後そういった感じに剣を極めるのも良いかもね。
剣道の腕に自信はあるしね。
「ただシェイルとは会えなくなるのかぁ」
あ、知らず知らずの内に声に出ちゃった。
まぁいっか、後でゆっくり考えよう。
そう思考を止めて前に聳える建物を見上げる。
「1回……は無理かな。あの窓にしよう」
若干屈んで石畳を強く踏み締めて跳躍する。
2階の窓の手すりを掴んで、右腕だけで体を持ち上げる。
その手すりを蹴って屋上に立つ。
シェイルみたいな軽業はできないけど、僕もこれくらいはできるんだよね。
半年間。
時間はたくさんあったから、ステラ邸の皆さんと一緒に訓練したりしたこともあって、こんな常人離れした身体能力を得たんだよ。
後は屋上から屋上へ跳んで、広場に到着!と。
シェイルは~、あ、いたいた。
あの人だかりの真ん中にいる。
結構距離あるな。
〈五感強化〉の機能の1つ“聴覚強化”で音を拾おう。
「──ら、そいつがっ」
「───たんだ!」
「ふざ──な、オレは妖────だぞ!」
「だからいい加減に──」
うーん、何か色々大変な事に。




