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神々の箱庭  作者: チャーリー フール
第2章 はじまり
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12話 外出-魔法-

 おぉ~。


『どうだった?』

『凄かったよ!』

『それはよかったわ』


 イヤほんとに凄かった!

 魔法が!

 綺麗だったなぁ。


 キラキラしてて、色が鮮やかで。

 もう凄い幻想的だった。


 そんな今の僕の心境を一言で言うと。


『魔法が使いたいっ』


 これに限る!

 ねぇシェイル。

 ダメかな?

 チラッ。


 シェイルを見ると少し難しい顔で考え込んでいた。

 クレープを片手に持ちながら。


 全然シリアスじゃない。

 むしろ可愛い。


 ちなみに僕達が屋台で買ったのは、クレープなどの甘味。

 僕もシェイルも甘味が好物だったみたいだね。


 美味しいな、コレ。

 ……じゃなくて魔法、魔法。


『あ、1つだけいい所があったわ』


 シェイルが突然ポンと手を打ってそう言った。


 いい所?

 どこ?


『おばあちゃんの店、ノアンティクよ。この近くにあるわ』


 エディ婆の?


『えぇ、そこだけなら魔法を使っても大丈夫だわ』


 おぉ、そうなの?

 何?初心者の魔法は危険なの?


『そうね、魔法の使い方を学べば理由がわかるわ』


 そう話ながらシェイルについて歩くと、あっという間に近寄りたくもな──違う違う。

 薄気味わ──あ、これも違う。

 若干暗い雰囲気を醸し出すエディ婆の店についた。


『おばあちゃんに怒られるわよ?』


 ばれてる!


『言わないでね?』

『もうばれている気がするわ』


 エディ婆って地獄耳?

 シェイルの表情を読み取る精度の高さがあれだから、エディ婆の地獄耳は恐ろしいんじゃないかなぁ?

 ……なんか寒気してきた。

 考えなかったことにしよう。


 僕がそう考えている間にシェイルが明かりの漏れるエディ婆のドアに手をかける。

 ん?明かり?


『?明かりがついてる。エディ婆いるの?』


 露店にいないの?

 エディ婆は、シェイルが魔法薬を取りに行く月末以外は露店を出してるはずだよね?

 朝10:00を示す三の鐘が鳴ってから夕方6:00を示す七の鐘が鳴るまでお店を出してるはずだよ?

 4日前に薬を取りに行ったんだし、もう月末じゃないよ。


 ちなみに驚きな事に、売り上げは良い方だって!

 まあ商品は普通の物も多いからね。

 話を聞くと、魔物の肉から服に武具、武器や雑貨みたいな日用品まで多種多様な物を扱ってるとの事。


『ちょっとした裏技を使っているのよ』


 露店にも店にもいる……。

 エディ婆2人いるの?

 分身?


『それに近いかもね』

『分身できるんだ。この世界の人』


 世界は広いね。

 ティリエで欲しかったな。

 論文の締め切りを思い出すよ。

 地獄だったな……。アハハ……。


『ス、スバル。戻ってきて。魔法使いたいのよね』


 ハッそうだった。

 うん魔法使いたい。

 締め切り地獄なんてなかった。

 何もなかった。

 さぁ、魔法。


『魔法を使うときはMPの残量と使う種類に気を付けてね』


 スバルの力はまだ未知数なのよね。と呟きながらシェイルは扉を開けて店の中へ入っていく。


 いろいろな種類の商品が鎮座している棚の脇を通って奥のカウンターに行く。

 そこにはエディ婆が座っていた。

 視線が冷たいのはきっと気のせい。


『ねぇシェイル、そういやどっちがエディ婆の本体なの?』

『あ~、これに本体も分体もないわね』

『〈並列存在〉というスキルの能力さ』


 並列存在!

 なんか強そう。

 というか強いね。


 今さらなんだけどさぁ。

 僕の周り、強い人多くない?


 エディ婆。

 うん、強いね。

 最初会った時も1人でなんとかできたみたいだし。


 当主さんと奥さんはドラゴンスレイヤー。

 ドラゴン倒したんだよ。

 そりゃ普通に強いよ。


 ステラ邸のメイドさん達はね、怖いんだ。

 気付いたら部屋にいて掃除してたりさぁ。

 気配無いんだよ。

 暗殺者に向いてそう。


 ステラ邸の騎士さんも強いよ。

 あの強いであろう当主さんに毎日扱かれてるそうだよ。

 訓練大変なんだって。


 シェイルは言わずもがな。

 あのステータスだよ。

 単身でSランクの魔物倒せるらしいし。


 かく言う僕もチートは持ってるけどね……。

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