0話 プロローグ
初投稿となります。拙い文章ですがよろしくお願いします‼
ブクマ、ポイント、感想、誤字報告お待ちしています。
では、どうぞお楽しみください。
秋谷 昴
彼は今、非常に苛立っていた。
その理由を彼の自宅のTVが説明していた。
「では、これから歴史的、そして文学的な大発見をした大和 光希さんにインタビューです!大和さーん」
「はーい。天才考古・文学者、大和光希です」
その声を聞いた昴は、無意識のうちに握り拳を作っていた。
「あはは、自分で天才って言っちゃうんですか」
「事実ですからね。その分やっかみも酷いですけどね」
「確か…文句を最初に文句をつけてきたのは、秋谷昴、でしたっけ?」
プツリとTVを切る昴。
「くだらない」
思わずその言葉が口からこぼれる。
彼は28歳の研究員兼文学者。そして、新たな論文の発表者だった。それは昴が1人で発見した、重要な内容だった。
にも関わらず、同僚だった大和光希が勝手に発表し、自分が発見した物と世間に知らせたのだ。
それについて詳しく聞きにいくと、いちゃもんをつけたと言って、昴を責めたてきたのである。
その時のことを思い出すと、今でも腸が煮えくり返る。
これらの事から、昴は研究員を止め、家に引きこもっているのだ。
そんな時、全ての元凶である光希から、急にTVを見るように言われたのだ。
結果がこれである。
何かの当て付けであろうか。
と言うよりこれは確実に当て付けだ。
溜まりにたまった怒りを消すため、ネットを開く。
現在昴は絶賛引きこもり中である。引きこもれば、必然的に暇になる。
暇になった昴はネットにはまった。
ネット小説、オンラインゲーム、様々なサイトを覗いた昴は、あるサイトを見つけた。
タイトルは「転移するなら!」だ。
新しい小説か何かだろうか。
興味本意でそのサイトを開いてみる。
結果、それは小説ではないということがわかった。
そこには、もし転移をする場合、どんなところに行きたいか、どんな容姿で、どんな能力を持って行きたいかという事を入力するページだった。
新手のアンケートか何かなのだろうか。
まぁ面白そうだという事で入力を始める。
行き先:日本語が通じるところ
これは当然だろう。昴は少し考えて、付け足す。
文明がはっきりと確立しているところ
続けて他の項目も埋めていく。
名前:秋谷 昴 (アキヤ スバル)
年齢:15歳
HP:Max
MP:3000
スキル:鑑定〜物、人を問わず情報を調べる能力
言語理解〜すべての言語を理解する能力
図書館〜今までに読んできた書物や、見てきた文書などを記録し、再び見る能力
剣道〜剣もしくは刀をうまく扱える能力
さらに容姿を設定して、決定をクリックする。
すると、画面には「入力ありがとうございました!」と表れた。
なにか起こるのかな?と画面を見ていると電子音が響き、「では、転移先でお楽しみください。」と表示が変わった。
んん?と首をかしげながら画面を見ていると、何故か急に眠気が襲ってきた。
パソコンの電源を切ろうにも、体はもう動かない。
そのまま昴は深い眠りについた。
「ふわぁ~ぁ。よく寝た…となるのかな?」
昴はゆっくり体を起こす。
意識が覚醒していく。
陽の光はさんさんと差し、昴が先程までもたれかかっていた大木の陰をつくっている。
風は爽やかな緑の香りを運んでくる。
のどかな田舎のような風景だ。──先程までいた室内とは違って。
『ここ…どこなんだろうね………』
昴のその声は、清々しい青空に消えていった。




