第24話 ソフィア聖騎士団団長フロネシス
「クソッ!次から次と……何回復活したら気が済むんだ……!」
「もう少しですジョンさん!だいぶ色は薄くなってきました」
多勢に無勢と言う所に疲労もあり、木の上からチグリスも降りてきて投石で加勢した。ミレイもいつの間にかに素手喧嘩のミレイに戻って素手でレッドスケルトンと戦っていた。湖の水は既に透明さを取り戻しており、スケルトンもピンク色にはなっているのだが、疲労から決定的な止めをさせないでいた。
その時、1人のサーコートを纏った大男が雪崩れ込んでくる。手には大盾とロングメイスを装備していた。
「助太刀する」
「有難い!今ミレイの暗黒剣が湖の血を抜いたから、こいつらはこの武器で損傷したら再生はしないはずだ!」
「暗黒剣のミレイか……」
大男はミレイの名前を口にした後、ロングメイスを片手にピンク色と化したレッドスケルトンを次々と砕いていく。ジョン達は止めを刺すべく各々の呪われた武器で粉々になった骨を突く。勝負はあっという間に劣勢をひっくり返した。
「ミレイを知ってるのか」
「いや、噂程度だな。そして、どうやら終わったようだな」
ジョン達は砕かれた骨に止めを指して回っていたが、今、最後の一撃を終えたところだった。
「助かった。俺はジョン、フルネームはジョン・ジョガー・ジョーシャンク。冒険者をしている」
「私の名前はフロネシス。隣国のソフィア聖騎士団の団長をしている。この度は部下の不始末を手伝ってもらい、こちらこそ感謝申し上げる」
「部下?」
「そこのスケルトン達だ」
「あ……それは御愁傷様で。どうりで武装がしっかりとして連携まで取ってくるわけだ……」
「我々はユニコーンの討伐に来たのだが、やはりユニコーンは犠牲なしに討伐出来る強さではないな」
「ユニコーンの討伐?討伐なんかしなくても処女連れてきて角だけ貰えば良いじゃないか?」
「はは、本来一本角のユニコーンのが二股角になってアンデッドを呼んでいると通報があってな。来たら案の定だよ。もし良かったら君達も手伝ってくれないか?」
「あー、そうだな」
「あらー、怪我してるじゃないですか!チー君」
トルトはチグリスの足に怪我を見つけて皆を呼びつける。
「……すまない、話はまた後で頼む。怪我の手当ても含めて少し話し合わせてくれ」
「勿論どうぞ、それから、もし薬の類いが欲しければ用立てよう」
◇ ◇ ◇ ◇
「トルト」
ジョンはウインクをして、一瞬大男フロネシスに視線を向ける。トルトにあいつは怪しいと言う合図をした。
「そうですね。怪しいですね」
「……おしっこ」
「他の騎士団員が居るかもしれないから湖の裏側でやってこい。武器は持ってけ」
「わかった」
ミレイが空気を読まずか読んだか武器を持って離脱した。どれだけ尿意
『ユニコーンはメイクアンデッドしない。多分あいつらがこの森を汚してる。』
「チグリス、何となく俺もわかる。が、証拠がない。ここでユニコーンを探すふりしてどうにか出し抜いて、ユニコーンに会えないか?」
『もしかしたらもう側にいるかもしれないよ?』
「どうしてそんな事がわかるんだ」
『ユニコーンの能力は催眠と読心術。多分もう僕達は夢の世界にいて、心を読まれてる筈。害を加える気がないなら安心して、害を加える気で来たなら覚悟して』




