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魔法がある世界の『何でも屋』の日常  作者: ねくら


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6/13

#6

どうも!ミカって言います!

18才の高校生です!


少し前から、ハラジュクにある『何でも屋』で働いています!

雇い主のシドさんも優しくて、とっても素敵な職場です!

まだまだ慣れないことも沢山あるけど、ここなら頑張れそうです!


さて…話は変わりますが…この間、実の父親を殺しました。

良くないことだとは分かっていますが、お母さんの仇だったんです…

私は自らの手で…全てを終わらせることが出来たんです…

後悔はしていません!


それで、死体なんですけど…

なんと、シドさんが『ツテ』を使って処理してくれました…!

詳しいことは教えてくれませんでしたが…


やっぱり『何でも屋』って危ない仕事もあるのかな?


とにかく、あれから数日が経ちました。


私は基本的に『事務員』として働く様に言われています。

なので、事務所の掃除や食事の準備を主にしながら、毎日を過ごしています。

そして、寝泊りは事務所の奥にある、客間を好きに使わせて頂いてます。


これまで窮屈な生活をしてきたので、新しい生活は新鮮で楽しいです!


でも…本当は『何でも屋』の『依頼』のお手伝いもしたいのです…

シドさんは私を救ってくれた恩人ですし、これからもお世話になりたいので…

少しでも力になれれば…良いのですが…


そんなことを考えながらコーヒーを淹れていると、事務所のチャイムが鳴りました。

シドさんが席を立とうとしてます。


「シドさん、いいですよ!私が!」


「あ、すいません。ありがとうございます」


ドアを開けると、そこには若い男性が立っていました。

金髪にカジュアルな格好…『ザ・若者』って感じでしょうか?


「いらっしゃいませ!」


「こ、ここが『何でも屋』か!?」


少し焦っている様子です…

事件のニオイがします!


「はい、そうです!お話は奥でお聞きしますね!」


「お、おお。わかった…」


シドさんは既に応接スペースに移動しており、立ってお客さんをお出迎えしました。


「いらっしゃいませ、どうぞお座りください」


私はお客さんを席にご案内した後、シドさんの横に座りました。

この前、シドさんの後ろに立ったら、座って良いと言われましたので…お言葉に甘えて。


「僕は『何でも屋』のシドと申します。宜しくお願い致します」


「おお、アンタが『何でも屋』か。早速なんだが、依頼をしたい」


やはり、焦っていますね…緊急の要件でしょうか…


「お伺いします」


「…いないんだよ…」


「いない?」


「彼女がいなくなっちゃったんだよ!ここ数日連絡すら取れなくて!あちこち探してるんだけど全然見つからなくて…!警察にも行ったんだが、アイツら探してるのかどうかも分からないし、全然頼りにならないんだ!そしたら何でも出来る『何でも屋』の噂を聞いて、来たんだ!」


「なるほど、人探しですね。出来ますが、報酬は頂きます。もちろん見つかった場合で大丈夫です。宜しいですか?」


「あ、ああ!どれくらいだ…?」


「そうですね…捜索にどれくらい手間がかかるか次第なのですが、大体これくらいかと…」


シドさんは電卓に数字を打ち込み、お客さんに見せました。

数字が反射して見えない…!いくらか気になるが見損ねました…


「わ…わかった。それなら何とか用意できる。」


「ありがとうございます」


シドさんは深くお辞儀をしました。


「それでは、事情を詳しくお聞かせ頂けますでしょうか?」


「あ、ああ…今付き合ってる彼女なんだけど…5日前から全く連絡が取れなくなってしまって…それでおかしいなと思って、彼女の実家や友達に聞いてみても、誰も何も分からないんだ…」


「なるほど…自らの意志で身を隠した可能性はありそうですか?」


「…いや…考えづらいな…彼女とは何でも話し合う仲だし…何も言わずどっか行っちゃう可能性はゼロに近いと思う…」


「なるほど…警察はなんと?」


「事件に巻き込まれた可能性もあるから、その線も含めて捜索すると…」


「…まあ、そうですよね…最後に会った時の状況を教えてもらえますか?」


「彼女の家だ。一人暮らしなんだが、よく遊びに行くんだ」


「その時の彼女の様子は?」


「特に変わった様子はなかった…」


「なるほどですね…」


その後もシドさんは色々な情報を聞き出していました。

かなり人探しに慣れている様な印象を受けました。


そして、シドさんはしばらく黙り込み、こう言いました。


「彼女さんの家に連れて行って頂けますか?何か手がかりがあるかもしれないですので」


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