4-3 輝く未来へ(最終話)
紗月の手紙を胸に、大輝は新しい日々を歩み始めた。
彼女の最後の願いは、彼が未来に向かって進み、笑顔で生きることだった。
その言葉に支えられながら、大輝は自分にできることを探し始めた。
大学の卒業が近づくころ、大輝は星空に関する研究テーマにした論文をまとめていた。
子どもの頃から好きだった星、そして紗月と過ごした時間の中でさらに特別なものとなった星空。
それを誰かと共有したいという思いが彼の原動力だった。
「星を見上げることは、何かを思い出したり、希望を感じたりすることだと思うんだ。」
大輝はゼミの発表でそう語った。
教授や学生たちはその言葉に耳を傾け、彼の情熱を感じ取っていた。
発表を終えた後、一人の後輩が大輝に話しかけてきた。
「先輩の話、すごく感動しました。私も星が好きなので、もっといろんな星空を見に行きたくなりました。」
その言葉に、大輝は紗月の笑顔を思い出した。
彼女が自分に教えてくれた星の美しさを、誰かに伝えられることが嬉しかった。
「ありがとう。星空を見てると、きっと何か大事なことに気づけると思うよ。」
大学を卒業した大輝は、地元のプラネタリウムで働き始めた。
星の魅力を伝える仕事は、紗月との日々を思い出させながらも、新しい希望を与えてくれた。
子どもたちや大人たちが星空の下で目を輝かせる様子を見るたびに、大輝は心の中で紗月に語りかけた。
「紗月、君がくれたこの光、ちゃんと伝えてるよ。」
ある夏の夜、大輝は久しぶりにあの公園を訪れた。
紗月との思い出が詰まった場所で、彼女との時間を振り返りながら夜空を見上げた。
満天の星空には、一筋の流れ星が走った。
それを見た瞬間、大輝は無意識に手を合わせ、心の中で願った。
「紗月、君のことを忘れない。そして、君が見守ってくれるこの空の下で、俺は精一杯生きるよ。」
流れ星は夜空の中へ消えていき、大輝の胸には不思議な温かさが広がった。
それは、紗月が自分を見守ってくれているという確信だった。
紗月との日々は終わったわけではなかった。
彼女の想いは星のように、これからも大輝の中で輝き続ける。
どんなに時が経っても、その光は消えることなく、彼を導き続ける。
大輝は空を見上げながら、小さく笑った。
「ありがとう、紗月。君の光を胸に、俺はこれからも歩いていくよ。」
夜空は静かに瞬き、大輝の未来を祝福するように輝き続けていた。
完
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