番外編 最高傑作
「峯光様、過去最高の傑作ができました。」
「おお!ついに出来たか!どのような能力なんじゃ?」
「それが私たち自身も信じられないのですが、全てにおいてランクSSを超えております。」
「超えておるじゃと?!なると次は…EXか?!」
「左様で。」
こうして人類の革命、天照阿久斗は作り出された、『天照機関』の『特殊人体生産課』において。
☆
『天照機関』には『特殊人体課』という特殊部隊があり、『特殊人体生産課』と『特殊人体武闘課』と『特殊人体教育課』と『特殊人体競技課』の4つに加え最後に『天人育成課』の5つが主な課だ。
『特殊人体生産課』通称『産課』で開発された兵器(子供)たちはここで様々な教育をし、世界が戦争やらウイルスやらで混沌と化してしまっている中、最強の人体を生み出そうと日々活動しているのだ。もちろん、才能のない幼児は無惨に殺されてしまう。
天照阿久斗が開発されて5年。早くも彼の才能は世界中の誰よりも優れていた。まずは容姿だ。髪は茶髪、目はうっすらと白の光が照らしており、これ程かと言わんばかりの顔と整い方。将来はモデル、俳優、タレントなんにでもなれることが目に見えていた。
次は武術。生まれながらにしてボクシング、柔道、総合格闘技、ムエタイ、中国拳法、システマ、その他含め総個数15個以上の武術を完璧にこなすことができ、『特殊人体武闘課』通称『闘課』の部隊達も愕然とすることしかできなかった。
次は勉学。普通の5歳なんて言えば足し算もやっているか危うい。しかし阿久斗はすでに大学院4年までの勉学が頭の中にインプットされていたのだ。『特殊人体教育課』通称『教課』もこれには目が飛び出しそうな勢いで必死にメモ帳にペンを走らせ、冷や汗をかきながら研究に励んでいった。
次は作法。どのようなメイド、執事を派遣してもすぐに完璧にこなすことができてしまう阿久斗にこれまた『教課』も焦っていた。
紅茶の注ぎ方、礼の角度から状況においての角度の変化、ここでもやはり全てできてしまう。
最後にスポーツ。ここでもサッカー、バスケ、卓球、バドミントン、テニス、他にも10種目以上試したがどれも世界チャンピオン顔負けの実力。
こうして彼は天照機関、最高人体兵器、筆頭として『天人』に任命された。
天人は天照機関に5人しかいない。まぁ10人以上も居たら世界がたまったもんじゃないし、何より自分のように兵器として扱われる子供達が可哀想だったからだ。
それに天人は全員が全員阿久斗のように全て完璧にこなせる訳ではなく何かひとつが最高峰だったり、2つ3つが最高峰みたいな感じで個々に特性がある。
なので阿久斗は『天人』筆頭として活躍を要されることとなる。
そもそも天照機関を作った張本人は天照峯光御老公だ。
この天照峯光は裏の世界でも、表の世界でも世界を代表する権力者だ。
アメリカ、ロシア、インド、中国、韓国、全てを占拠し、裏で操っている。
のちにできる『帝条学園』も彼の天照機関の一角にすぎない。
こうして『天照機関』の新たな天人『天照阿久斗』と『天照峯光』の快進撃が始まる。
☆
「暇だ。退屈だ。」
俺は天照阿久斗…というみたいだ。
恐らく俺は本気を出せば世界を滅ぼすこともできるくらいの力を持っている。
俺の持っている能力は『解放』。
このように天人には能力が開花するようにできているようだ。何とも物騒だなとこの頃から今も思っている。
そして能力は自分の力を解放したり、抑えたりすることができる。
人間の脳は本来10%も使わないと言われている。
もし10%以上でも使うと脳がパンクして絶命に至るからだ。
しかし俺は100%だろうがなんだろうが耐えられ、何でも見るだけで完璧に模倣したり、自分で応用することが出来る。
自分でも異常なのは分かっている。
しかも俺の『天照』の苗字は『天照機関』代表『天照峯光』の苗字。つまりは選ばれし者なのだ。俺は峯光のじじぃの苗字をただ1人だけ名乗ることを許されている。
なんでも孫が欲しかったのと、自分に相応しい従者が欲しかったのだとか。
そのためだけににいくつもの命を犠牲にして、命を無駄にしている。
俺はそれが気に食わなかった。
だからわずか8歳で暇つぶしも含め天照機関の人体生産機や、研究データを破壊、そして全ての幼児を脱出させることにした。『各課』の人達は正直良い気はしないがしっかりと模倣させて貰ったため、適当に謝礼金を口座に振込み出ていかせた。
そして幼児。脱出させる場所は俺がじじぃに手配させておいた屋敷だ。
広さは100坪以上。広大な敷地に城のような物を2軒並べて建ててもらった。
「俺は偉大になりたいから建てて欲しい」と適当な嘘をつくと「ははっ!!良いぞ!それでこそワシの孫じゃ!!ははははっ!!!!」とバカ丸出しであっさりと1000億以上の金を使い、建ててくれた。
ばーかばーか。
そして後は峯光の処理だけだ。
もちろん『天照機関』は潰しておいた。そのために俺は研究データも全て破壊したのだから。
峯光の会社や地位は残すことにした。
腐っても俺のただ一人の肉親だ。殺すことも考えたが流石にできなかった。
しかし峯光のそばに居るのはどうしても嫌だったためできたのが『帝条学園』だ。
中学はそこら辺の最寄りの学校行った。家も普通の一軒家に1人で住み、自炊もしっかりこなした。しかしこれがまた問題だった。
まぁ中学時代は口にしたくないため言わない。
そして4月9日、『天照阿久斗』の最強で刺激的な新高校生活が始まるのだった。
どうも!めんたです!
この作品は1日1話を目標に活動しておりますが一応不定期という形で保険を取らせてもらいます。
学生なため忙しいこともあるためです。
しかしもう1話だけでチラホラとブックマークや評価をしてくださっている方もいるので頑張ろうと思います!
これからもよろしくお願いします!