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詩のようなものたち

パンの叫び

作者: 暮 勇

 店の前に立て掛けられた

 写真に写されているのは

 下手なピントでぼやけたパンが

 竈門の向こうで、その身を炙られて

 苦痛に身体を膨らませている様子

 それを指差し、少女が笑う

 あのパンさん笑っているよ

 だってあんなに

 美味しそうだもの

 その香ばしさは写真の向こうの

 籠に剥き身で載せられた無数の死に体

 刈り取られ

 ひき潰され

 こねくり回されて

 火に焼かれたものたちの

 無数の断末魔の名残り

 胃袋に満ちる香りに誘われ

 今日も安値で

 買い叩かれる


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