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バルーン・サーカス

作者:リネリィ
世界の果てで途方に暮れる男女。ピエロの行方を追っている彼らは問う。自分たちはなぜこうなったのか。思い返せば、いつかホテルのラウンジでした見知らぬ宿泊客との他愛無い会話。それがすべての始まりで間違いがない。彼が話したのは夜の間だけ入場が許されるサーカス。そこで行われる演目はどれも見たことがないものばかりで、一つとして少しも心休まることはなく、怪しくきらびやかなその雰囲気は二人を魅了して離さない。
機械人形たちの怪しいダンス、カウンターの狭いスペースの上で行われる命を懸けたなにかetc・・。それら狂宴の中に身を置く間だけ、彼の問いかけに対する答えを二人はよく理解できた。サーカスというものはいったい何なのか?観客はなにを期待してここに来ている?そもそも君たちはどうやってここに来た?そんなことを聞いてきた人物こそいったい何者なのか。だがそれも仕方がない。二人にはそう問われてしかるべき理由があったのだから。消えたピエロを探索する旅や彼との会話の記憶をたどっていく中で、自分たちが行っている行為のその目的、そしてそのサーカスというものの本質、そしてそこに隠されたある秘密のその真相に迫っていくことになる二人の物語。
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