見えない星だって
遠く遠く遠い場所に
焦がれた
蝉しぐれなる
ある夏の日
夕闇の淡い光に
心這わせて
くろんの夢へ
迷い込む
儚い声で
誰かを探して
おぼろげに光る
月だけがあると知る
一人彷徨う
暮れた心の中
どんな記憶より
忘れたいのは
自分のこと
遠く遠く遠い場所に
焦がれたのは
自分の弱さを
見られないため
輝いたもの
紙飛行機にして
飛ばして
できた飛行機雲
追いかけながら
歩き出した
数えきれないほどの
星だって
太陽の前では隠れてしまうけど
それでも光ることをやめてなんていない
だから僕も
誰もいなくたって
光続けよう